2017年1月25日水曜日

ランニングは脳の「海馬」が活性化し、記憶力や集中力をUPさせる。日本人は筋トレしても痩せにくい体質?人種ごとに筋肉の体質が異なる

ランニングは脳も鍛える!時速9kmのペースで走れば「海馬」が活性化し記憶力や集中力もアップ!

2017.01.12



正月の大学駅伝は青山学院大学の3連覇に終わった。さてマラソンにシーズンというものはあるのだろうか?日本では9月に入るころから少しずつフルマラソンが始まり、11月から2月くらいまではほぼ毎週のように各地でフルマラソンが開催されている。さしずめ今が最大のピークか。

フルマラソンに駅伝、軽いジョギングまで形はさまざまだが、ヒトはどうしてそんなに走りたがるのか? ランニングは本当に身体にいいのかどうか?。こんな疑問をよそに最近は脳の中の変化までわかり始めているらしい。

長距離走競技ランナーは、さまざまな脳の領域が活発化

アリゾナ大学の研究チームが、長距離走競技ランナーたちの脳とエクササイズをしない人たちの脳を比較したところ、ランナーの脳は、計画性、抑制力、 観察力、注意力の切り替え、マルチタスキング、運動制御などの認知機能に関わる脳の領域が活発化していると『Frontiers in Human Neuroscience』誌に発表した(ライフハッカー12月25日)。

発表によれば、研究チームは、大学生の競技ランナー11人と1年間まったくエクササイズをしなかった被験者11人の脳の活動をMRI(核磁気共鳴画像法)で6分間調べた。

その結果、思考力が高まると脳の活動量が多くなるランナーの脳の領域は、記憶、意思決定、情報処理に関わる領域と互いに連絡を取り合っていた。また、注意力が低下すると脳の活動量が少なくなるランナーの脳の活動量は、非ランナーよりも少なかった。

つまり、ランナーは非ランナーよりも集中力が高いと考えられる。

ランニングは単純作業ではなく、脳が複雑な指示を出し続けている

研究共同著者である神経科学者のGene E. Alexander氏は、この研究結果を踏まえ、「ランニングは一見頭を使わない単純作業のように見えるが、実は脳が複雑な指示を出し続けている」と指摘する。

ランナーは、周囲の環境を把握しつつ、どこに向かって走るのか、体調はどうかなど、過去のランニングの記憶から得られるさまざまな情報を脳に再現しながら意思決定している。ランニングは、体を鍛えながら脳も鍛えるのだ。

ただし、この研究では、女性は月経があることから、研究対象から除外しているため、女性に対するエビデンスは明確ではない。さらには、ランナーだけでなく、長距離サイクリング、水泳、トライアスロンで規則正しいフィットネスを実践している人たちの脳を調べれば、同様の成果が出るかもしれない。

晴れた日こそ、時速7〜9km程度のイーブン・ペースを意識して走ろう

ランニングは、脂肪の燃焼、筋力の強化、体力の向上を促しつつ、体も脳も人生も鍛えてくれる。有酸素運動は、脳を活性化するのだ。ランニングすると、脳のどの部位が活性化するのだろう?

MRIなどの画像技術は、ランニングのメカニズムを解明したため、数多くの知見が結集されているが、今、注目されているのは脳のワーキングメモリーと呼ぶ前頭前野の「8野」と「46野」だ。脳の最高司令塔として様々な精神活動を司っている前頭前野。特にランニングによって活性化するのは、前頭前野の8野と46野だ。

脳の作業机、ワーキングメモリーと呼ばれる8野と46野は、暗算や会話など一時的な記憶を保持する機能がある。8野と46野を活性化すると、創造性や問題解決能力がますます高まる。ジョギングのペース(時速5km)なら、運動野や運動前野しか活性化しないが、時速9kmのペースを意識してランニングすれば、8野と46野は活性化する。

また、記憶や空間学習能力などの脳の認知力を司る海馬は、新しい記憶を集めて整理し大脳皮質へ送るので、記憶が定着する。海馬は、欲望やストレスを司る視床下部が暴走しないようにコントロールするため、海馬を活性化すればするほど、脳の認知機能や記憶力が高まり、ストレス耐性も強まる。

ただ、ランニングすれば、海馬が活性化するが、速いペースで走り過ぎると、ストレスを司る視床下部を刺激するので、時速7~8km程度のイーブン・ペースがベストだ。

セロトニンの分泌を促す晴れた日のランニングがお薦め

では、ランニング中は、どんな脳内化学物質が働いているのだろう?

ランニングすると、脳内や中枢神経に気分や感情を制御する神経伝達物質のセロトニンが出る。セロトニンは、怒りや攻撃性に関わる物質の過剰分泌を抑える働きがあり、精神を安定させ心身に安らぎを与えるため、幸せホルモンとも呼ばれる。夜になると睡眠ホルモンのメラトニンに変化し、寝付きを良くし、睡眠の質を向上させる。

セロトニンは、一定のリズムで同じ動作を繰り返せば分泌が良くなるため、イーブン・ペースを意識して走れば効果が高い。また、日光はセロトニンの分泌を促す効果があるので、晴れた日のランニングがお薦めだ。

さらに、ランニングすると交感神経が働くので、意欲や快感を司り、運動調節の機能を持つドーパミンが出る。ドーパミンが分泌されると、脳は快感を覚え、快感を覚えた行動を記憶することから、ランニングのモチベーションが自然と強化される。ドーパミンを効果的に分泌するためには、明るい時間帯にランニングすればいいだろう。

しかし、走り過ぎてしまえば、脳内麻薬のエンドルフィンが多く分泌されて過度のランナーズ・ハイの状態になるため、肉体の痛み和らげられて、身体のトラブルにつながる恐れがある。注意したい。

暦の上では春だが、冬はまだ続く。筋力が衰えれば、集中力も創造力も衰える。無理のないイーブン・ペースで適度な距離を走りながら、体と脳に爽快感を感じさせよう。走る人=仕事がデキる人とも言う。ランニングが好きになればなるほど、仕事の成果も上がるだろう。それが長続きするランニングの極意だ。

(文=編集部)

参照元 : healthpress


日本人は筋トレしても痩せにくい体質?人種ごとに筋肉の体質が異なる。

人の筋肉は筋線維という細い線維が集まってできている。赤い筋線維は「赤筋」または「遅筋」と呼ばれ、ゆっくりと長い時間にわたって働く。一方、白い筋線維は「白筋」または「速筋」と呼ばれ、瞬間的に大きな力を発揮するのが特徴。

アフリカ系の人は筋肉全体の約70%が白筋でできています。短距離走で爆発的な力が出せるのはそのため。

欧米白人も50~60%が白筋。それに対して日本人を含む黄色人種は白筋が30%しかない。

つまり日本人の体質はマラソン競技に向いている。

筋トレ、減塩、炭水化物…その健康法、実は日本人に意味がありません 「体質」を知れば、病気は防げる!

2017/1/21(土) 0:01配信



日本人は筋トレしても痩せない? 日本人は減塩しないほうがいい? 日本人に炭水化物ダイエットは厳禁? 日本人には意味がない「健康法」、やっていませんか?

味噌汁断ちはナンセンス



「よく『筋トレをして基礎代謝を上げれば痩せる』と言いますが、日本人の体質を考えると筋トレはあまりダイエットに効果的とは言えません。なぜなら日本人は欧米人と違って簡単に筋肉がつかない体質だからです」

『日本人の「体質」』の著者・奥田昌子氏が言う。

最近は高齢者でも、ジムでダンベルやマシンを使って体を鍛えている人を見かけるが、実は「日本人は筋トレをしても痩せない」――。

人の筋肉は筋線維という細い線維が集まってできている。赤い筋線維は「赤筋」または「遅筋」と呼ばれ、ゆっくりと長い時間にわたって働く。一方、白い筋線維は「白筋」または「速筋」と呼ばれ、瞬間的に大きな力を発揮するのが特徴だ。

「赤白どちらの筋線維が多いかは、人種ごとの違いがはっきり出ます。アフリカ系の人は筋肉全体の約70%が白筋でできています。短距離走で爆発的な力が出せるのはそのためです。欧米白人も50~60%が白筋。それに対して日本人を含む黄色人種は白筋が30%しかありません。

筋トレで太くなるのは大部分が白筋なので、日本人の場合は、元々少ない白筋を集中的に鍛えることになります。これは効率が悪いうえに、苦労して筋肉を1kg増やしても基礎代謝量の増加は1日あたりせいぜい20kcal。わずかキャラメル1粒分のカロリーにすぎません。日本人が筋トレだけで基礎代謝を高めるのは難しいのです」(奥田氏)

さらに基礎代謝には意外な側面もある。実は筋肉だけでなく脂肪組織もエネルギーを消費しているので、脂肪が1kg減ると基礎代謝が1日あたり5kcal下がるのだ。

「たとえばトレーニングで筋肉を1kg増やし、脂肪をkg減らした場合、基礎代謝量は『差し引き10kcal』しか増えないのです。痩せたければ、カロリーの総摂取量を減らすとともに、ジョギングなどの有酸素運動をすることで、カロリー消費を積み重ねるほうが日本人には向いています」(奥田氏)

このように欧米人には効果があっても、日本人に向いていない健康法が世の中には溢れている。

最近、声高に叫ばれている「減塩ブーム」もその一つだ。

奥田氏が語る。

「日本人は昔から血圧が高く、'65年には脳出血による死亡率が世界で最も多い国民でした。しかしその後、減塩が進み脳出血は減少。'15年には成人の平均塩分摂取量は、1日あたり約10gまで減少しました。血圧は世界平均より低くなり、脳出血も激減しています。

しかし、これ以上の減塩は効果も薄く、逆に塩分が少なすぎると死亡率や心臓病の発症率が上がるとのデータもある。塩分摂取は1日に7.6~15.2gの範囲であれば問題ないと言う専門家もいます」

「食塩」=「血圧の上昇」と思いがちだが、そもそも食塩だけが血圧を上昇させている要因ではない。

「たとえば西インド諸島やイギリス(南ウェールズ)の人々のように、塩分摂取量は少ないのに日本人より血圧が高い例もあります。減塩だけで血圧が下がるわけではなく、塩分以外の様々な環境的、遺伝的要因が血圧に影響を与えているのです」(奥田氏)

「食塩感受性」という言葉を聞いたことがあるだろうか。これが高い人は塩を摂取した際に、血圧が上がった状態が長く続くと言われている。最近では、この食塩感受性は環境によって変化することも分かっている。

「その中でも特に大きいのが、災害などのストレスです。実際、東日本大震災の被災者を調査したところ、なんと85%もの人が高血圧かその予備軍と判定されました。

さらに日本人を含む東アジア人の約半数が、『飲酒により血圧が上がりやすいタイプ』の遺伝子を持っています。欧米人やアフリカ系には、このタイプの遺伝子を持つ人はいません。日本人にとっては減塩よりアルコールを控えることが重要だと言えます」(奥田氏)

共立女子大学家政学部教授で医学博士の上原誉志夫氏も続ける。

「食塩感受性を下げるためには、腎臓から食塩を排出しやすくする『カリウム』を多めに摂るのが効果的です。米国では高血圧予防として『DASH食』(野菜や魚介類中心の食事)を推奨していますが、これは限りなく日本食に近い。

日本には代々受け継がれてきた伝統食=和食があり、それが日本人の長寿を支えてきました。その中でも特にいいのが『味噌』です。味噌の原材料である大豆には、カリウムが豊富に含まれていますからね。減塩のため味噌汁を控えている人が増えていますが、それはむしろ逆効果なんです」

ダイエットで余計に糖尿病に



では、近年流行しているパンや米などの炭水化物=糖質を摂らない「糖質制限ダイエット」は、日本人の体質に合っているのだろうか――。

元々日本人は欧米人に比べ「糖尿病になりやすい体質」を持っている。しかもこの体質は生活習慣や食生活によってさらに悪化する。上の表を参照すると、欧米食が中心の日系米国人は、日本人より糖尿病の発症率が上がっていることが明らかだ。

さらに奥田氏は「日本における近年の糖尿病の増加は、カロリーの総摂取量に占める炭水化物の割合が減り、脂肪の摂取が相対的に増えたことと、運動不足にある」と指摘する。

「もともと日本人を含む東アジア人は(臓器にブドウ糖を取り込むために必要な)インスリンの分泌量が欧米白人の半分から4分の1しかない。

そのため日本人は炭水化物の摂取が減ると、ブドウ糖を十分確保できません。膵臓はブドウ糖を確保するため、インスリンの分泌を高めようと頑張りますが、次第に疲労し、結果インスリンが作れなくなり、それほど肥満でなくても糖尿病になってしまうのです。

これは欧米人にはない現象です。日本人が糖尿病を予防するためには、内臓脂肪を減らし、炭水化物をきちんと摂り、膵臓の機能を守ることが重要なのです」

人種の数だけ病気も健康法も違う。まずは自らの体質を理解することが、自分に合った健康法を見つける第一歩となる。

「週刊現代」2017年1月14日・1月21日合併号より

参照元 : 現代ビジネス

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