2017年1月29日日曜日

藤田保健衛生大などの研究チームが双極性障害(そううつ病)の発症リスクを特定

そううつ病の新リスク特定 脂肪酸代謝に関わる遺伝子

2017/1/24 18:33

脂質の代謝に関わる酵素の遺伝子に変異があると、双極性障害(そううつ病)の発症リスクが上がることを、藤田保健衛生大などの研究チームが突き止め、24日付の米専門誌電子版に発表した。患者にオメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)などを投与し、遺伝子のタイプによって症状の変化に違いがあるか調べる臨床研究をしている。

研究チームの岩田仲生教授(精神医学)は「因果関係が分かれば、食事の工夫などで発症の予防や治療につながる可能性がある」と話した。

双極性障害はうつ状態とそう状態を繰り返す気分障害の一つで、国内の患者は数十万人とされる。

参照元 : 共同通信


DHAが良いのはこれまでも分かっていたが、DHAの代謝に関わる遺伝子異常があるとかかりやすい。

その結果、遺伝子「FADS」の塩基配列にわずかな違いがあると、躁うつ病になるリスクが1・18倍高まることが分かった。FADSは、DHAやEPA、リノール酸など不飽和脂肪酸の代謝に関わる。SNPの有無により、代謝できる脂質の量が変わるという。これまでの研究で、躁うつ病患者は、脂質代謝異常症も同時に発症している人が多いことが分かっている。

研究グループは、脂質の代謝異常が、病気の発症に関係している可能性もあると考えて臨床研究を進めているという。藤田保健衛生大の岩田仲生教授(精神医学)は「食事をコントロールすることで躁うつ病の予防につながる可能性がある。脂質の代謝異常が躁うつ病の原因なのかを解明し、新たな治療法や予防法の開発につなげたい」と話している。

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