2019年2月11日月曜日

日本の精神医療は患者を食い物にし、ダメにしている!後を絶たない鉄道自殺。その原因の多くは?

日本の「精神医療」は患者をダメにしているのか

2019/2/10(日) 15:00配信



「患者のため」の身体拘束が招く死。処方薬の影響で体中に入れ墨をした女性、万引を繰り返した会社員や衰弱後に突然死した自閉症患者。担当医は患者家族から逃げ回り、「親の代わりに殴った」と開き直る。半世紀前と変わらない医療現場がある。『なぜ、日本の精神医療は暴走するのか』を書いたリサーチャーの佐藤光展氏にその実態を聞いた。

■リアルな患者の姿を見せていない

──にわかには信じられないような事例だらけです。

1970年に朝日新聞の記者だった大熊一夫さんが精神病院内での患者への暴力をルポして、社会問題になりました。1987年に精神衛生法が精神保健法へと改正され、改善されたと思っていたが、医療担当記者として取材していると、誰も開けない扉がある。好奇心から開けたら人がばたばたと倒れている。自分では“蘇生”できないので「これ、おかしいでしょ、助けませんか」という気持ちで書いています。臭い物にふたは一般的ですが、精神医療には社会のひずみが凝縮していると感じます。

──昨年8月に毎日新聞が、精神病院に50年以上入院している人が1773人いると報じました。

こうした状況を、多くの人はおかしいと感じるはずですが、そうなっていないのは、まさに患者を病院に閉じ込めて、リアルな患者の姿を見せていないから。ある精神科医に言わせると、従順ないい人だから何十年も入院しているわけで、世間が考える突然暴れ出すような人たちなら、暴動が起きて病院は潰れている。

──これだけひどいと、「極端な例だ」という声もあるのでは。

そういう反応は必ず出ます。ただ、メディアが取り上げるのは何であれ極端な例がほとんどです。殺人事件は年間約300件で年々減っていますが、報道しなくていいという話は聞きません。事件の背景にある社会の問題や被害者の命の重さは伝えなくてはいけない。それが、精神疾患の患者の場合なら、虐げられても一部だからいい、というのは理解できません。

──なぜ、考えられないような医療が続いているのでしょう。

医療は医者の見た目(視診)と検査の数値に基づいて行われますが、精神科は見た目がすべて。iPS細胞による治療がスーパーカーなら、精神医療は人力車。人力車だからダメ、ではないんです。患者の話を聞いて癒やせればいい。例えば「眠れてますか」に始まって、「そんなに仕事が大変なら会社と交渉しましょうか」というのが本来の精神科です。ところが、ろくすっぽ話も聞かずに「眠れない?  じゃあ薬飲んで」となっちゃう。ここに大きな問題がある。

■患者が半減してもやっていける

──話を聞かないのは診療報酬制度にも問題があるようですね。

お金に困ってない精神科の重鎮が開業して、1時間かけて患者の話を聞くと、大して薬を使わなくても1~2カ月でうつ病が著しく改善したりします。じっくり患者に向き合っても報酬は変わらないので、ある種ボランティア。ここに矛盾があるのは確かですが、1人当たりの診察時間を5分から10分にして患者が半減してもやっていける報酬はもらっているはずです。逆に、稼ごうと思ったら数をこなして投薬になる。

──治さずに薬漬けにしたほうが儲かる構造ですね。

ほとんどの精神科医は治したいと思っている。ただ、検査や手術という方法がなく、あるのは薬だけ。また、医療の質を問う場合、どれだけ治したかという評価基準が必要ですが、精神疾患は何をもって治ったとするかが難しい。うつ病だと社会復帰でしょうが、会社に行ったらまた症状が出たという例は身近にあると思います。

──製薬会社による「うつは心の風邪」といううつ病の啓発活動が安易な受診を助長すると批判されたことがありました。

あのフレーズは、今思うとある意味正しかったという気がします。風邪の発熱などが体を休ませるための指令なら、脳の活動の低下も同じように疲弊した体を休ませるための指令かもしれない。

問題は、心の風邪や、それ以前のちょっと疲れていて眠れば回復するような人まで病気と診断して投薬してしまうことです。本当に必要な休息を取らないで薬だけ飲んでも治りません。その結果、「よくなりませんね、重症ですね」と薬が増え、副作用で患者が本来できることもできなくなってしまう。副作用に鈍感な医者はとことん鈍感で、症状の悪化と投薬の関係を疑ったりしません。

──医師の処方内容をチェックすべき薬剤師は機能していない?

もっと医者に「この処方はおかしい」と言わなきゃいけないけれど、門前薬局なんかは医者に干されるおそれがあって言えないというのはまだあります。また、睡眠薬などは長期間服用すると適正量でも薬物依存になりますが、処方が適正量だと言いにくいと思います。

──短時間診療に過剰投薬。患者を人として扱っていませんね。

精神医療関係者が患者をバカにしているというのは感じます。本書に書いた、夫のDVから逃れようと110番通報した女性が、精神錯乱者とされて、措置入院(編集部注:知事などの権限による強制入院)させられたのは好例です。警察官、保健所員、精神科医の誰もまともに女性の話を聞かず、レッテル貼りをして病院に入れてしまう。

■犬猫のほうが大事にされている

──精神科医のうち一人は「措置というほどではありませんね」と言いながら「要措置」としました。

石郷岡病院において、暴行がもとで患者が死亡したと看護師が起訴された裁判員裁判では、意味不明な理由により罰金30万円で終わり。医療現場のひずみを社会が正さないのです。精神疾患患者への社会の薄情さが医療現場に反映されている。犬猫のほうが大事にされていると思います。

──状況を変えるには?

患者やその家族が声を上げるしかないでしょう。部外者の私がいくら声を上げても「極端な例だ」と言われてしまう。無力感があるのかもしれないが、社会にいちばん響くのは彼ら彼女らの声です。医療にめちゃくちゃにされた患者はそれどころじゃないでしょう。それでも声を上げる必要がある。

精神科の診断基準は、その症状によって本人の社会生活に著しい影響があるかを必ず問題にしています。要は本人が困っていなければ病気ではないのです。発達障害で顕著ですが、変わった人がいて困っているのは周囲の人ではないのか。社会の受け入れ方次第で患者自体が減ると思います。

参照元 : 東洋経済オンライン






鉄道自殺「うつ病」と並んで多い原因は何か 仕事の問題と悩みが勤め人を自殺に追い込む

2018/02/23 6:00



後を絶たない鉄道自殺。その原因の多くはうつ病のほか「勤務問題」だ

一都三県(東京、神奈川、千葉、埼玉)で鉄道自殺した被雇用者は2009年から2016年までの8年間に584人にのぼり、このうち「勤務問題」を原因に含む人が91人いたことが、厚生労働省が筆者の求めに応じて提供したデータの集計からわかった。

「勤務問題」は鉄道自殺原因のうち2番目に多く、最多は172人が該当した「健康問題」だった。詳細な内訳では、うつ病、職場の人間関係、仕事疲れなどが上位となり、ブラック企業問題で指摘される原因が特に目立つ結果となった。

また、「勤務問題」が関係する鉄道自殺がもっとも多かったのは、月曜日の午前8時台から10時台だったことも判明した。

健康問題と勤務問題が上位に
厚労省から提供されたのは、警察が作成する「自殺統計原票」のデータから、厚労省自殺対策推進室が筆者の求めに応じて作成した、全国の鉄道自殺者4825人の職業や原因など9項目。発見場所が「駅構内」または「鉄道線路」で、手段が「飛び込み」だった自殺を対象とした。

584人のうち、原因「不詳」(276人)を除いた308人には、警察によって最大3つまで原因が付けられており、前述の通り「健康問題」を含む人が172人で最多、91人が該当した「勤務問題」は2位だった。3位以下は「家庭問題」と「経済・生活問題」が各34人、「男女問題」が22人などだった。



「健康問題」で自殺した人の年齢層を見ると、39歳以下が76人、40歳以上59歳以下が72人、60歳以上が24人で、全体では59歳以下が86%(計148人)を占める。働き盛りと言える年齢層の被雇用者が、どのような問題を理由に鉄道自殺したのだろうか。

「自殺統計原票」にある前記の7種類(健康問題、勤務問題、家庭問題、経済・生活問題、男女問題、学校問題、その他)の原因は、さらに計52種類(不詳を除く)の詳細な原因に分かれている。

たとえば健康問題には、身体の病気、うつ病、統合失調症、アルコール依存症、薬物乱用、その他の精神疾患、身体障害の悩み、その他という8つの内訳があり、勤務問題には仕事の失敗、職場の人間関係、職場環境の変化、仕事疲れ、その他という5つの内訳がある。

警察は自殺者一人につき、これらの詳細な内訳の中から最大3つの原因を付ける。

主要な原因は精神疾患
この詳細な原因を集計し、10人以上が該当した原因を多い順に並べると、最も多かったのが健康問題の「うつ病」で96人、2位も同じく健康問題の「うつ病と統合失調症以外の精神疾患」で35人と、上位を健康問題が占めた。このほか、健康問題では「統合失調症」が21人で5位となっており、精神疾患が被雇用者の主要な自殺原因となっていることがわかる。

健康問題と合わせて注目したいのが、勤務問題の「職場の人間関係」と「仕事疲れ」がそれぞれ該当者数29人と28人で、3位・4位となったことだ。これにより、原因の1位~5位を精神疾患と労働に関する問題が占めることが明らかになった。

この表は、一人一人それぞれの人生を送り、一都三県で鉄道自殺した被雇用者の苦悩の内訳だ。



一方、うつ病を原因に含む96人のうち、約7割にあたる67人はうつ病のみが理由だったが、残りの3割にあたる29人には別の原因との組み合わせが見られた。

うつ病との組み合わせで最多だったのは勤務問題で計23人。うつ病という健康問題と、勤務問題の両方を原因として抱える人がこれだけいたことになる。この内訳として最も多かったのは「仕事疲れ」との組み合わせで8人、次いで「職場の人間関係」が6人、「職場環境の変化」が5人となった。

これらは、52種類ある全原因の組み合わせ(単独原因を除いた2652通り)のうち、特に多い組み合わせだった。



同様に、「職場の人間関係」「仕事疲れ」を軸として原因の組み合わせを見てみると、どちらもうつ病との組み合わせが最多となった。



勤務問題での自殺は月曜朝が最多
鉄道の運行との関わりでは、一都三県で勤務問題を原因とした被雇用者の鉄道自殺は、曜日別では月曜日が13人、時間帯別では午前8時台から午前10時台(2時間刻み)が21人でもっとも多く、曜日と時間帯を組み合わせた84通り(7日×12時間帯)中、月曜日のこの時間帯が6人で最多だった。



比較のため、鉄道自殺に限らない被雇用者の自殺原因(全国、2016年)を見ておくと、1位はうつ病(1149人)、2位は仕事疲れ(514人)で、職場の人間関係(407人)は4位。夫婦関係の不和(422人)が3位、多重債務(301人)が6位に入るなど一都三県の状況と異なる点もあるが、勤務問題が上位という傾向は一都三県の鉄道自殺と同じだ。



勤務問題が自殺原因の上位を占める状況からは、労働環境の劣悪さなどの問題があることがうかがえる。

過酷な労働環境は「虐待」では
「仕事疲れ」や「職場の人間関係」という分類がどのような実態を指すのかわからないが、これほど多数の被雇用者を自殺に追い込むほどこれらが過酷なものであるなら、「労働問題」や「勤務問題」という言い方は不適切であり、被雇用者に対する「虐待行為」と言うべきだろう。

虐待防止に関する身近な法律には、児童虐待防止法、高齢者虐待防止法、障害者虐待防止法、動物愛護管理法がある。この4つの法律はいずれも、目的を定めた第1条で明確に「虐待」の言葉を使用する。

「児童虐待の防止等に関する施策を促進し」
「高齢者の尊厳の保持にとって(…)虐待を防止することが極めて重要」
「障害者に対する虐待を防止することが極めて重要」
「動物の虐待及び遺棄の防止」

しかし、被雇用者への虐待を定義し、防止する法律は存在していない。過労自殺やパワハラ自殺に代表される過酷で暴力的な労働実態を被雇用者に対する虐待として捉え、これを防止するための労働者虐待防止法が制定されれば、鉄道自殺を含め、勤務問題と原因とする自殺を大幅に減らすことができるのではないだろうか。

(追記)※この記事で使用した「被雇用者」とは、政府の自殺統計で「被雇用者・勤め人」とされる職業分類を指す。表現を簡素にするため記事中では「被雇用者」と表記した。

参照元 : 東洋経済







自殺の原因は様々な理由があると思いますが、精神薬の副作用から脳がおかしくなり、自殺に走るケースが多いということを、精神疾患の患者は把握してほしい。

日本人研究者が生んだ「光免疫療法」で、癌が「過去の病」に?がん治療の大革命!

がん治療の大革命となるか? 極貧研究者が生んだ「光免疫療法」とは

2019.2.04



カネも伝手もない、情熱だけがあった

現在、治験の最終段階にあり、認可されれば、がん治療に大革命を起こすと期待される光免疫療法。今週発売の「週刊現代」では、その開発の裏で資金不足に泣き続けた研究者の汗と労苦の物語について特集している。

がんが「過去の病」に…?
昨年12月8日、スウェーデン・ストックホルムで京都大学の本庶佑特別教授が、ノーベル賞記念講演を行った。受賞に日本中が沸き、本庶氏が開発に携わったがん免疫治療薬「オプジーボ」は誰もが知る薬となった。

その3週間前、東京の千代田区、平河町。

消化器癌発生学会総会で行われた、ある研究者による講演は、本庶氏の記念講演ほどはメディアの注目を集めていなかったかもしれない。

出席者も専門家だけなので、会場も満員ではなかった。だがこの日、集まった日本中のがん専門医や研究者たちは、確信した。

「この治療法が確立したら、オプジーボどころの騒ぎではない。がんは結核のように『過去の病』になるぞ……」

登壇したのは、小林久隆氏(57歳)。世界最高峰のがん研究機関である米国立がん研究所(NCI)の主任研究員だ。

小林氏が開発した治療法は、光免疫療法という。国立がん研究センター東病院副院長の土井俊彦氏が解説する。

「光免疫療法は、がん細胞の膜を物理化学的に破壊する画期的な治療法です。副作用が少なく、しかも眠っていた免疫細胞を活性化させて、がん再発の抑制効果まで期待できる、まったく新しい治療法なのです」

実現すれば、医療の歴史を大きく塗り替え、長年にわたってくり広げられてきた人類とがん細胞との闘争に決着を付けることになる。小林氏はいかにしてこの治療法を発見するに至ったのか。その道のりは決して平坦なものではなかった。

兵庫県西宮市で生まれた小林氏は、関西の名門、灘校を卒業後、京都大学の医学部に進学した。

「大学では病理学の研究室に在籍していました。'80年代後半当時は、後のオプジーボなどにつながる免疫抗体研究の黎明期でもありました」(小林氏、以下同)

病理学とはがんの外科手術で採取した細胞を検査したり、薬物治療による細胞の変化を観察したりする学問。だがその後、小林氏は大きな「回り道」を経験する。

「がんの研究をするにしても、一度、臨床を経験したほうがいいと思いました。そこで放射線科の医師として働きはじめたのですが、結局11年も臨床の現場で働くことになったのです」

日進月歩の医科学研究の世界において、10年を超えるブランクはとても大きい。論文の数が少なく、研究実績がないと見なされれば、研究に必要な資金を引っ張ってくるのも至難の業だ。

「実際、その後、長きにわたり極貧の研究室で働く羽目になりましたよ」

もっとも臨床医としての経験が、小林氏のがん研究者としての礎になっていることも確かだ。

「臨床の現場ではいろいろと感じるところがありました。そもそも人体に有害な放射線を当てて治すこと自体が、非常に乱暴な治療法です。

がんを退治してくれるはずの免疫も徹底的に壊れてしまいますから。がんの治療には、そんな野蛮な方法しかないのかと悩ましく思う日々でした」

自腹で研究するしかない
研究室に戻ってから、アメリカ、NCIでフェローの口を得た。NCIは言うまでもなく、世界トップレベルの研究者たちの集まり。

フェローという助手のような立場だが、大いに刺激を受けて帰ってきた。

「帰国後は京大の寄附講座の助手という立場で研究をすることになりました。その頃は本当に資金不足に泣かされました。

そもそも科研費が足りないだけでなく、例えばアメリカの最先端の器具を購入したいのに、日本に輸入代理店がないので、科研費を使わせてもらえないといった、さまざまな問題がありました。

100万円もするような薬剤や機器を自分の財布から持ち出しで買わなければ研究が続けられない。でも、NCIで世界の研究者たちのスピード感を見てきた直後でしたから、研究のレベルを落としたくなくて必死でした。

国立大学助手の年収は500万円にも満たなかったので、持ち出しは大きな痛手でしたね」

少しでも節約するために、普通は使い捨てするような実験器具も洗って加熱滅菌して再利用した。それだけ実験に時間も労力もかかるが、他に道はなかった。

このままでは資金が続かないな……。

研究費の壁はあまりに高く、日本の大学で研究を続けても埒が明かないと悟った。研究者としての道をあきらめて医者になるか迷う日々が続く。

だが、小林氏には現在の研究につながるコンセプトがあった。最後の可能性にかけたい―その一心で'01年、40歳を前にもう一度アメリカにわたることを決意。

日本で出番がない野球選手が大リーグを目指すようなものだった。

「与えられたポストはシニアフェローというもの。ボスの研究の手伝いをしながら、空いた時間で自分の研究を進めるという条件でした。

実験に使う機械が空くのが夜中だけなので、昼はボスの手伝い、夜中は自分の研究。毎日のように研究室に寝泊まりする状況でした」

'04年、地道な研究が次第に認められ、NCI分子イメージングプログラムで主任研究員として働くことになった。まさに遅咲き、43歳にして、ようやく一国一城の主として、自分の研究が存分にできるようになった。

新しすぎて理解されない
ただし、この頃は直接的ながんの治療法を研究していたわけではない。

「当時は、主にがんのイメージングの研究をしていました。つまり、どこにがん細胞があるのか、画像で判断するための研究です。がんを光らせる蛍光物質を体内に入れて、光らせるというコンセプトでした」

ところが、'09年に不思議なことが起こる。

実験でがん細胞を光らせようと近赤外線を当てていると、次々とがん細胞が死滅していく様子が観察されたのだ。

「最初はなにが起こっているか、わかりませんでした。しかし、よく観察すると近赤外線の当たったがん細胞だけが、風船がはじけるように次々と破裂していくのです。それから、光免疫療法の研究が始まりました」



この世紀の発見を簡略化して説明しよう。

がん細胞だけに結合する抗体に、光る色素「IR700」をくっつけて静脈注射で体内に入れる。IR700は、近赤外線を当てるとすぐにそのエネルギーを吸収、化学反応を起こし、がん細胞の膜に小さな傷をつける。

いくつか傷がつくと、がん細胞はものの1~2分で死滅するのだ。

「外科手術、抗がん剤、放射線治療とこれまでの主流の治療法はどれも、本来がんと戦ってくれるはずの免疫機能を著しく弱まらせる。

また、(オプジーボなどの)免疫療法は免疫を強化してはくれるが、それ自体はがん細胞を殺しません。

一方、光免疫療法では、がん細胞が壊れて減るのに免疫細胞を弱まらせることもない。むしろ免疫細胞を活性化させることもわかってきた。

しかも、ほぼすべてのがんに効果があって、副作用も少ないのです」

穏やかだが確固たる自信
発見から3年後、'12年にはオバマ大統領が一般教書演説で、小林氏の研究の可能性について触れるなど、世界の注目は集まっていく。

しかし、光免疫療法の理論は確立できたとしても、それを臨床試験の段階にまで進め、特許を獲得するには無数のハードルがある。当然、そのためには莫大な資金もいる。

もたもたしていると、小林氏のアイデアに目をつけた資金力が豊富な研究室や製薬会社が先に試験を始めてしまうかもしれない。

画期的ながんの治療法を見つけようと、世界中の製薬会社はしのぎを削っている。何兆円という巨額のカネが動く世界では、小林氏の研究室など、吹けば飛ぶような存在なのだ。

「'12年には特許をサンディエゴのベンチャー企業アスピリアン社にライセンスしました。

しかし、ビル・ゲイツの財団などいろいろなところを回り、臨床応用の資金を得るための会議に加わりましたが、なかなかおカネを出してくれるところは見つかりませんでした」

しっかりとしたコンセプトはあるのに、試験が進められない。まったく新しい治療法だけに、周囲の理解が追いつかないという側面もあった。

だが'13年4月、サポートしてくれる人物が現れた。

「楽天の三木谷浩史会長です。当時、三木谷さんはお父様が膵臓がんで闘病中で、世界中のがん治療の最先端を熱心に見て回っていました。

私の親戚が神戸で洋菓子屋をやっていて、楽天市場に早い段階から出品していました。

同じ神戸出身という御縁もあり、三木谷さんとは古い付き合いだった。その親戚を通じて、私の研究の話を聞き、興味を持たれたらしい。

実際に会って話を聞いてみると、専門家が驚くほど詳しくがんのことを勉強されていた。科学的な内容までよく理解されているので、私の研究に対しても即断即決で支援をしてもらえることになりました」

現在、三木谷氏は楽天アスピリアン社の会長という立場で光免疫療法の臨床試験を推進している。グローバル第Ⅲ相試験という最終段階で、日本を含む世界中の病院で試験が進行中だ。

これが承認されると一般の人も実際に治療が受けられるようになるだろう。

「現在、試験を行っているのは頭頸部がん。顔や頭の近くで手術が難しいことと、光を当てやすいという理由からです。

もちろん、光免疫療法は他のがんにも効果があるはず。内視鏡を使って光を当てれば、内臓系のがんにも対応できる。最終ターゲットは、とても難しいがんといわれる膵臓がんです」

そう語る小林氏の微笑みは、穏やかだが確固たる自信に満ちている。

発売中の週刊現代では、このほかにも、光免疫療法の治療コストが安価に抑えられる可能性にも触れ、近い将来の人類とがんの姿について詳述している。

「週刊現代」2019年2月16・23日合併号より

参照元 : 現代ビジネス







政府が資金援助して、この「光免疫療法」を日本の病院で一日も早く実用化するべきです。 

いままで何人の癌患者が抗がん剤で毒殺されてきたことか・・・



もういい加減、日本の病院(西洋医学)は効果のない「癌の三大療法」を辞めるべきである。

金儲けではなく、患者の命を本気で救う治療にシフトしていくべきである。



間食 = 肥満の原因ではない?できれば日ごとに異なる間食を!

間食が肥満の原因になるとは限らない

2019年2月6日



間食をじょうずに利用しよう
健康のためには規則正しい食事が基本だが、ビジネスパーソンはそれが毎日可能であるとは限らない。会議や先方との打ち合わせの都合で、食事と食事の間が長時間空いてしまうこともある。そんなとき「無意識に」何かをつまんで食べてしまうことも少なくないだろう。

この「無意識に何かを食べちゃう」ことは、糖尿病や肥満などの生活習慣病の原因となる危険性がある。量が少なくても、意外にカロリーが高かったり、塩分が多かったりする。場合によっては(空腹時に食べることが多いので)血糖値を急激に上げてしまうこともある。

逆に、上手に食べれば、食事バランスを整えたり、肥満を抑制したり、血糖値をコントロールして、生活習慣病の予防に役立たせることもできる。そのポイントは「間食を1回の食事としてしっかり意識して食べること」である。

「栄養バランスのいい食事」は、言うのは簡単だが実践するのはきわめて難しい。1回の食事ごとにそれを実践するのは管理栄養士でさえ至難の業だろう(「三度三度の食事の内容をすべて栄養バランスのいい物にしろ」などとはだれもいってないが・・・・)。ましてや外食の多いビジネスパーソンにはほとんど不可能。なので(ここでたびたびいっているように)できれば一日単位で、それができなければ一週間単位で、栄養バランスを整えるようにしよう。

足りない栄養成分を間食で補充する
栄養バランスを整えようとするときには、食事回数が多いほうが、その可能性が高くなる。とりわけ、不足している栄養成分については「食事回数が多いほうが修正しやすい」ことは、容易に理解できるだろう。

食事内容は個人個人で(相当に)異なるので、一概にいうのは難しい。ここでは「日本人の平均値」で考えてみよう。一般論として、日本の成人に不足している栄養成分は「食物繊維」「カルシウム」「カリウム」「n-3系脂肪酸」。

食物繊維を多く含む食材は野菜類・果物類・いも類・豆類・海藻類・精製しすぎてない穀物類など。カルシウムを多く含む食材は牛乳・乳製品・小魚・色の濃い葉物野菜など。カリウムは多くの食材にまんべんなく含まれているが、野菜類や果物類やいも類や豆類に比較的多い。n-3系脂肪酸は魚類や種子類に比較的多く含まれる。

これらの食材は、一度の食事ごとに摂取するのはなかなか容易ではないために、どうしても不足しがちになる。そういうものは「間食」で補充をするとよい

太っているか・やせているかで異なる間食のとり方
逆に、とりすぎている栄養成分は「塩分」。それと、人によってはカロリー(エネルギー)。カロリーは「不足している人」と「とりすぎている人」がいる(もちろん「ちょうどいい人」もいる)。前項の栄養成分は、「自分がとりすぎているのか、不足しているのか」を把握しにくい。しかし、カロリーはその判断が簡単だ。太っている人は「過剰」であり、やせている人は「不足」である。

太っている人は、食事回数が増えると摂取カロリーもさらに増えるので、間食のとり方については充分に気をつけなければならない。逆にやせている人は、三度の食事では充分に摂取しきれないカロリーを「間食」で補充したい。「三度の食事で充分に必要カロリーを摂取しきれない人」の中には、乳幼児や高齢者も含まれる。

「間食は肥満の原因になるのでNG!」と決めつけて絶対に食べないと、空腹になりすぎて、次の食事を大量に食べることにつながりがちだ。太るか太らないかは、基本的には、「総摂取カロリーと総消費カロリーの差」で決まるのだが、食事回数が多い人と少ない人との比較では、食事回数が少ない人のほうが太りやすいという研究のほうが多く見られる。一般人と相撲取りを同等に比べてはいけないが、相撲取りは体重を増やすために、食事回数を一日2回にし、一度の食事を大量に食べるという方法を採用している。

「食後高血糖」を防ぐ効果も期待できる
空腹時に大量の食事をとることは「血糖値を急激に上げてしまう」という危険性もある。血糖値は、一般的な健康診断では空腹時に計測される。これを空腹時血糖値といい、この値が基準よりも高いと糖尿病と判断される。

近年、この空腹時血糖値は正常なのだが、食事直後の血糖値が急激に高くなる(食後高血糖という)人が観測され、さまざまな生活習慣病の原因ではないかと推測されるようになった。この人たちの中には、空腹時になると血糖値が正常に戻るために、普通の健康診断では見つからないことが多く「隠れ糖尿病」とも呼ばれている。

食後高血糖のように、食事のあとに血糖値が急激に大幅に上がると血管を傷害してしまうので、動脈硬化を促進し、糖尿病とは別にさまざまな疾病を引き起こすらしい。間食を適正にとることによって、食後高血糖を防ぎ、むしろ血管の障害を緩やかにすることが可能になる。

間食は「1回の食事」と位置づけよう
「適正な間食」というものを「食べ物」と「食べ方」に分けて考えよう。まずは「食べ方編」。

・間食を「1回の小さな食事」として考える。「チョットしたおやつだから何でもいい」と、無意識に食べないこと。

・できるだけ同じ時間に食べること。時刻は昼食と夕食のほぼ真ん中の15時~16時くらいがいい。

・アッという間に食べてしまわずに、時間をかけてゆっくりと食べること(短時間で摂取してしまう甘味飲料や炭酸飲料などは避けること)。

・いつも同じ物を食べることは避ける。

・大きな袋に入っている物や量が定まっていない物は避けること。小袋に入っている物を食べたり、小分けにして1回の量をキチンと決めて食べたりすること。

・間食は、食べたことを忘れがちなので、1回の食事として位置づけるために、かならず「食べた物を記録する」習慣をつけたい。

できれば日ごとに異なる間食を!
「食べ物編」としては、「間食は甘い物=スイーツ類」と限定せずに考えたい。

・たんぱく質や脂肪が含まれているチーズ(形がハッキリしている物)や玉子(ゆで玉子)など。

・食物繊維やビタミン類に富むくだもの(通年あるキウイやバナナ、季節によってはミカンやリンゴなど)。食べる量を限定すること。

・いも類や豆類(砂糖や塩による味付けが濃すぎない物)。

・種子(ナッツ)類。ついつい食べすぎてしまうので、「何個」と数を限定すること。

・ドライフルーツ。生のくだものを食べ過ぎて肥満することは(よほどのことがない限り)そうあることではないが、ドライフルーツはカロリーが高いので、くれぐれも過剰摂取に注意すること。

・スイーツ類(和菓子や洋菓子、チョコレートやせんべい類も含む)も「間食として食べてはいけない物」と決めつける必要はないが、美味しいでの多くなりがち。スイーツ類は「週に一度」という制限を設けよう。

・少量のシリアル類を少量の牛乳といっしょに食べるのもお薦め。

・飲み物は水かお茶に限定しよう。炭酸飲料や果汁飲料は避ける(休日などの場合には、アルコール類の可能性もあるが、これは間食としてはNG)。

上に7種類の間食を紹介したので、たとえば「曜日を決めてこれらを食べる食習慣」を取り入れてはいかがだろうか?

参照元 : wedgeインフィニティ


結論からいうと、デブの原因は間食ではなく、炭水化物(糖質)の取り過ぎです。

炭水化物以外は、いくら食べても太りません。痩せたい人は適度な運動で筋肉量を減らさず、炭水化物を減らしてみよう。自然と痩せていくと思いますよ。

▼食べたら"太る人"と"太らない人"の違い



2019年2月3日日曜日

消毒液は傷の治りを遅くし、逆に悪化させる

消毒液はキズの治りを遅くする

これまで、常識と考えられていたことが見直される事は、世の中によくある話で、それは医学の世界でも例外ではありません。けがや火傷(やけど)をすると、消毒をしてガーゼをあて乾燥させることは、これまで傷の治療の常識として広く行われてきました。ところが近年、傷は消毒せずに、しめらせて治療する方法が注目されています。

その理由は、消毒薬は傷口を刺激し、かえって傷を悪化させると考えられるようになったからです。消毒液を塗ると傷が痛むのがその証拠の一つです。傷口では傷を治すため体から体液が分泌され、液の中でいろいろな細胞が働いています。消毒薬はそれらを殺してしまい、体が治そうとしているのを妨害しているのです。

また、皮膚には他の菌が入ってこないよう我々の体を守ってくれる「常在菌」という良い菌がいますが、消毒液により「常在菌」が死んでしまい、悪い病原菌が侵入しやすくなるのです。

悪い病原菌に対しても消毒薬は有効ですが、病原菌を完全になくすことは無理ですし、たとえ傷口に少しぐらいの病原菌がいても化膿することはまれです。汚れた傷は、水道水などできれいに洗うことが大切です。


子どもの傷に湿潤療法 消毒不要、かさぶた作らず治す

2018年8月20日06時00分



まだまだ夏休み。子どものケガも多い季節です。転んですりむいたり切ったりしたとき、どんな手当をしたら良いのでしょうか。消毒は必要? 傷を乾かさずに治す「湿潤療法」って何? 傷が乾いてしまったら、もう打つ手はないの? つまずきやすいポイントを整理して紹介します。

湿潤療法「少し湿った状態で治す」
傷の手当てといえば、ひと昔前は、傷口を消毒してガーゼなどをあてて、乾かして治すのが一般的だった。ところが最近では、傷口を乾かさずに治す「湿潤療法」がスタンダードになっている。「湿潤療法とは、少ししめった状態で治す治療のことです」と、きずときずあとのクリニック豊洲院長の村松英之さん(形成外科)は話す。

ケガをすると、まず出血が起こって傷口でかたまり、浸出液と呼ばれる体液がしみ出す。そして、皮膚や傷痕をつくる細胞が働いて、傷が治っていく。浸出液や血液が乾燥して固まったのが、かさぶただ。

浸出液には、傷を治すために必要な成分がたくさん含まれている。ところが、乾燥すると機能が十分に発揮出来ず、傷の治りが遅くなるという。そこで出てくるのが湿潤療法だ。かさぶたを作るよりも早く、きれいに治せる。

消毒不要、水で洗って乾かさない
家庭で湿潤療法を行うには、まず傷口を水道水でよく洗う。その後、傷口が乾かないように、ハイドロコロイド素材の「家庭用創傷パッド」(傷パッド)などで覆えばOKだ。

傷パッドは、浸出液を吸収するとゲル化して、傷口にふたをする。傷口の乾燥を防ぐことで浸出液を保ち、治癒を促す仕組みだ。傷口を消毒する必要はない。消毒薬はばい菌を殺すが、健康な皮膚の細胞も傷つけてしまうという。

傷パッドが手元にない場合は、傷口にワセリンを塗って、くっつかないガーゼ(表面がシリコンメッシュなどでコーティングされている非固着性ガーゼ)などで覆うことで乾燥を防ぎ、治癒を促す方法もある。

傷パッドは「キズパワーパッド」(ジョンソン・エンド・ジョンソン)や「ケアリーヴ治す力」(ニチバン)、「ムヒのキズパッド」(池田模範堂)などの名前で売られている。

全体がハイドロコロイド素材のものや、防水フィルムの中央部分にだけハイドロコロイド素材のパッドが付いているものなど、様々な形のものがある。店頭では表示をよく見て、傷の大きさにあったものを選ぶとよい。



ハイドロコロイド素材の家庭用創傷パッドの例。さまざまなものが市販されている。

湿潤療法、挫折しそうになった時のポイント
こうして見ると非常に簡単な「湿潤療法」だが、家庭で取り組もうとして、つまずいた経験はないだろうか。市販の家庭用創傷パッドの注意書きを読むと、実にたくさんの「禁止事項」が書かれている。

例えば、「感染している傷には使用しない」「かさぶたには使用しない」「3歳未満には使用しない」「切って使用してはいけない」などだ。また、薬局で「4~5日貼りっぱなしでよい」などの案内を受けることもある。一体、どんな時に使ってよくて、どんな時ならダメなのだろうか。

▼感染のある傷とは?「じくじく」は化膿?

傷口に細菌が感染すると化膿(かのう)が起こる。痛みが出て、はれたり、赤くなったり、局所的に熱を帯びたように感じたりする症状が現れる。39度を超える発熱が起こる場合もあるという。こうした場合は、自己判断で傷パッドを貼らずに医療機関を受診したほうがよい。

一方、同じように傷口が「じくじく」して見えても、感染を示す症状がない場合もある。これは、パッドの材料であるハイドロコロイド素材が水分を吸ってとけて傷口に残っている可能性が高い。水道水でよく洗い、新しい傷パッドに貼り替える。

なついキズとやけどのクリニック院長の夏井睦さん(形成外科)は「子どもが平気な顔で遊んでいるくらいなら、心配はいらないでしょう」と話す。

▼できてしまったかさぶたのケアは?

かさぶたに傷パッドをはると、はがすときに一緒にはがれて傷を深くする恐れがある。また、かさぶたの下にばい菌を閉じ込めている場合もあるため、かさぶたへの使用を禁止している製品は多い。

ただ、かさぶたは、浸出液が乾燥してかたまったものだ。水溶性のため、ハイドロコロイド素材のパッドで密封すると溶けてなくなることもある。傷が乾いてしまったからといって諦めず、医師に相談してみるとよい。

▼2歳以下の子どもには使えない?

傷パッドの注意書きには、よく「3歳未満(2歳以下)に使わないように」とある。メーカーによると、「子どもの肌は大人より薄いため理論的に使用を避けた方がよい」ためだという。はがす際に肌を傷つける恐れもある。

ただ、医療現場では医師の裁量の下で、子どもにもハイドロコロイド素材のパッドが使われるケースもある。まずは医師に相談し、傷や肌の状態にあった適切な方法をあおぐとよいだろう。

▼張りっぱなしでよい?

傷パッドは、できれば1日1回は貼り替えて傷の様子を確認したい。浸出液が多くてパッドから漏れてしまう場合も、貼り替える。

浸出液は、傷口にとっては必要な成分だ。だが、健康な皮膚に付着したままになると、皮膚が軟化して、細菌などに感染するリスクが高まる。また、あせもなどのトラブルにもつながる。

▼切ってはいけない?

製品によっては、切って使うと、側面から余分な水分を吸収する恐れがあるため、切って使わないようにうたう製品もある。一方で、ロール状になっていて、切って使えるハイドロコロイド製品もあるので、傷の大きさに合わせて選択するとよい。

傷の大小にかかわらず「不安なら受診を」
化膿している場合以外にも受診したほうがいい場合がある。傷が深い、開いている、洗っても砂やどろなどで汚れている(傷口に異物が残っている)、血が止まらない、動物にかまれた場合などだ。そして傷の大小にかかわらず「不安なら受診を」と夏井さんは話す。

医療機関では、感染があれば抗菌薬の飲み薬などが処方される。傷の治りを早くする外用薬が処方されることもある。また、適切なホームケアの指導をうけることができる。

ケガの治療は、形成外科が詳しい。日本創傷外科学会はホームページで、傷の治療に詳しい全国の専門医の一覧を公表している。

日本創傷外科学会

<湿潤療法>

古くは1960年代に、傷をポリエチレンフィルムで覆って湿潤環境に置くと、早く治ることが動物実験で報告されている。日本では1990年代の終わりごろから、外傷の治療に使われるようになってきた。家庭向けには2004年にはじめて、ジョンソン・エンド・ジョンソンが家庭用創傷パッド「キズパワーパッド」を発売。徐々に認知度が高まり、同社では2015年以降、売上金額がおおむね2桁成長を続けている。

<アピタル:医療と健康のホント>
ノロウイルスで嘔吐…家庭での消毒、除菌グッズの選び方(鈴木彩子)

 参照元 : 朝日新聞