2018年8月25日土曜日

iQOS(アイコス)から有害物質「青酸に変化する恐れのあるフォルムアルデヒドシアンヒドリンを発生することが確認」

iQOS(アイコス)から有害物質? 日本禁煙学会が緊急警告! マメな掃除が唯一の対策

2018.08.17



これは「灯台もと暗し」ならぬ、「アイコス(iQOS)もと臭し」とでも言うべき話題だろうか。

昔から「火のない所に煙は立たぬ」とはいうものの、火を使わない加熱式たばこの代名詞的製品であるアイコスに、先日「煙(噂)」の域どころか深刻で具体的な「緊急警告」が突き付けられた。

しかも、日本禁煙学会の松崎道幸・理事と作田学・理事長の連名で発せられた件の「緊急警告」。警告先を、愛煙家でも知られる財務大臣・麻生太郎様、厚生労働大臣・加藤勝信様と、両名を名指ししている点でも各方面への飛び火は必至だろう。

注目の警告文の1行目にはこう書かれている。

《アイコスは、青酸に変化する恐れのあるフォルムアルデヒドシアンヒドリンを発生することが確認されました。》

「青酸」とは「シアン化水素の水溶液(シアン化水素酸)」のことだが、その二文字から「青酸カリ」や「青酸中毒」、あるいは1995年にオウム真理教が駅構内の地下トイレに仕掛けた「新宿駅青酸ガス事件」を思い出された方もいるだろう。

問題は細部に宿っていた。
閑話休題。問題は、先行者利益をほしいままに得て、今や国内加熱式市場の約7割までを占めているといわれるアイコスの細部(フィルター部分)に宿っていた。警告が問題点を指摘する。

《アイコスのフィルターには、350度近くに加熱されたエアロゾルを冷やすために、ポリマーフィルターが使われています。このポリマーフィルターが90℃に加熱されると、青酸に変化する恐れのあるフォルムアルデヒドシアンヒドリンを発生することが確認されました。》

その根拠は、米カリフォルニア大学リバーサイド校の研究班が今春、英国医学誌『Tabacco Control』(3月13日号)に寄せた論文「アイコス:プラスチックからの熱分解および有害物質放出の証拠/iQOS: evidence of pyrolysis and release of a toxicant from plastic.」に基づいているもの。

端的に約せば、アイコスの仕様に基づいた定期的な掃除を怠って使用し続けていると、汚れが原因でプラスチック部分が焦げ出し、やがて異臭を発生する可能性が高い。なのでアイコスの嗜好者諸君、日々の手入れは面倒だろうが、どうかマメに掃除をしてね――。

でないと嗜好者本人の自業自得的な健康被害はおろか、たばこ類はいっさい嗜まない周りの人々にも異臭被害が生じる。日本禁煙学会の警告もこう、両大臣宛に訴えている。

《この異臭が周囲の人々に、不快な影響を与えるだけでなく、通常の社会生活環境下で存在してはいけない有毒化学物質が発散される可能性があることが示されたと考えます。》

2箱ごとに1回の清掃が推奨だが……
では、仕様書が推奨する器具の清掃周期とはいったいどれくらいなのか。嗜まない方々は知る由も興味もないだろうが、アイコス購入者が最初に買い求めるスターターキットにはクリーナーブラシが備えられている。

これを使い、目安としてはヒートスティック2箱ごとに1回の清掃が奨められているから、聞くだに厄介そうだ。つまり1日1箱ペースで消費する喫煙者であれば、2日に1回のお掃除習慣を身につけないと「健康人の敵」という不名誉な烙印を捺されかねない次第だ。

しかも(これも非喫煙者には馴染みの薄い心理かと思われるが)加熱式たばこの利用者は常時「バッテリー切れ(吸えない)」という問題の不安に苛まれている。加えてスマホ使いでワイヤレスイヤホン利用者であれば、その不安はまさに三重苦となろう。

前出のカリフォルニア大研究班の原文に目を通すと、こんな記述があったので引いておこう。

《バッテリー切れを懸念して、利用者が頻繁にパフ(吸う)をくり返すと、ニコチンおよび様々な有害化学物質の吸引量が増す恐れが高い。》

ある種の貧乏人根性、あるいは懐かしいシケモク吸いみたいなものだろうか(?)、バッテリーの寿命を気にしつつ限界まで満喫しようとついスパスパと吸い切ろうと抗う心理は非喫煙者の身でも理解はできる。

が、そこで精一杯、いや肺いっぱい吸って摂取している正体こそが、ニコチンや多種の有害物質そのものであると知れば……バッテリー切れこそ「小休止」の警告カードと考えるほうが賢明ではなかろうか。

(文=編集部)

参照元 : healthpress




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