2018年8月25日土曜日

イギリス国民保健サービスのデータ「治療が必要なほど心が傷ついている少女の数は、1997年の7323人から昨年までで1万3463人に増加」メンヘラ問題や自殺は、日本でも問題

メンヘラも自殺も「若い女の子」に限った問題じゃないし、SNSをやり玉に上げるのは止めるべき

2018/8/21(火) 18:18配信



SNSは孤独を救う?

<研究や調査は、なぜだか女性ばかりをフォーカスする形で実施されている。「ジェンダーの区別は、本題から目を逸らさせるための紛らわしい情報」だ>

イギリス国民保健サービス(NHS)のデータによると、治療が必要なほど「心が傷ついている少女」の数は、1997年の7323人から昨年までで1万3463人に増加。オーバードーズ(薬や麻薬の過剰摂取)による病院への入院者数は、同期間で約10倍に当たる249~2736人まで増えている。(英ガーディアン紙)

このデータは女性に限ったものだが、これが1つのジェンダーに起きているわけではないことを強調したい。

【参考記事】米でうつ病が5年で33%増、その理由は...

若年層のメンタル問題や自殺は、日本でも問題になっている。デジタルデバイスが発達・普及したことで、親や上の世代とは違ったうつ病の原因となる可能性が生まれ、中でもSNSには厳しい視線が向けられている。

2016年、英タイムズ紙は自傷行為と摂食障害による入院患者が3年間で2倍になったことをトップニュースとして報じた。当時のテリーザ・メイ内閣で保健相を務めたジェレミー・ハント(現在は外務・英連邦大臣)は、このときSNSが少女たちに与える悪影響を懸念し、2020年までに学校教育でのメンタルヘルス改善するために1億5000万ポンド(約211憶9000万円)を拠出する方針を固めた。

しかし「この対応は問題の核心をついてはいなかった」と英メトロ紙でメンタルヘルス情報を扱うナターシャ・デボン記者は指摘する。最近の調査によると、SNSの使用方法によっては、メンタルに良い影響を及ぼすことが示唆されたのだ。コミュニケーションツールとしては、潜在的に孤立している若者同士を心の支えとなるコミュニティに結びつけ、メンタルヘルスの改善に役立つという。

このほか昨年には、心理系ニュースサイト「サイコロジー・トゥデー」も、「フェイスブックは良いリソースであり、福祉にプラスの効果をもたらす」というミズーリ大学の研究チームの調査結果を報じていた。

デボン記者は、これまで仕事で多くのティーンエイジャーと話しをしてきた。そのなかで出会ったある少女から、専門的な傷害方法(それが良い意味だったとしても)の記事が引き金となり、インターネットで自傷行為の方法を学んだというケースを紹介している。インターネットに情報が氾濫することで、若年層も容易に危険な情報にアクセスできてしまうのはもちろん問題だが、ここで言いたいのは、インターネットが自傷行為の「理由」にはならないということだ。

「自傷行為は常に何らかの苦痛のコミュニケーションである。したがって、この苦しみの原因を問う必要がある」とデボン記者は言う。



貧困家庭の親が長時間労働すれば質の低い家族時間を過ごす子供も増える

貧困と孤独とメンタルと......
2010年は緊縮経済の始まりの年となった。同年に就任した当時のデービッド・キャメロン英首相は、自身が掲げていた財政赤字削減の公約を実行するために福祉予算などを大幅に削減。この結果、しわ寄せを受けた貧困層の生活状況は、より悪化した。

ボランティア団体やNPOが貧困層への支援に力を入れることになったが、パンの施しを受ける列に並ぶことと心の病は、どうやら大きく関係しているようだ。実際、現在イギリスに暮らす410万人の子供たちが貧困に苦しんでおり、うち50万人は食料バンクに頼らなければならない。(英メトロ紙)

さらに悲しいことに、オックスフォード大学の調査によると、この数字は2020年まで増加することになっている。そして、貧富の差は「永久に分断される」としている。何百万もの家族が財政難に陥っているということは、多くの親が長時間労働を強いられ、質の低い家族時間を過ごしていることを意味する。

地方自治体の資金提供により成り立っていたスポーツセンター、(団体組織による)社会奉仕、図書館の閉鎖は、コミュニティの喪失にも繋がった。

「メンタルを病むのは女性」と示唆するかの情報
また、この話題で言及しておきたいポイントがもうひとつ。文頭で触れた通り、研究や調査は、女性ばかりをフォーカスする形で実施されている。デボン記者に言わせると、「ジェンダーの区別は、本題から目を逸らさせるための紛らわしい情報」だ。

日本の状況からも、性別を超えたテーマであることは明らかだ。今年6月に厚生労働省が発表した「自殺対策白書」は、若い世代の自殺が「深刻な状況」と明記している。15~39歳の各年代の死因のトップは「自殺」。男女別では、男性は25~29歳が51.2%、女性は20~24歳が41.8%。15~34歳で最多の死因が自殺となっているのは、主要7カ国の先進国では日本のみというゆゆしい結果となった。

【参考記事】殺人より自殺に走る「内向型」日本人は政府にとって都合が良い

「少女の方が多く伝統的なリストカットという方法で自傷行為をする一方、少年は他人に悟られない方法で自身に痛みを課す傾向がある。例えば、勝つことができないとわかっている人に戦いを故意に挑むことなど」と、デボン記者は言う。

若い女性が自殺を試みるのと同様に、イギリスでも35歳以下の若い男性の一番の死亡原因もまた自殺だ。デボン記者は「少女ばかりが苦しんでいるというのは誤りで、単に兆候が人によって様々なかたちで現れているだけ」と指摘する。

つまり、メンタルの異常や若年層の自殺は、性別の問題でも、そして責めるべきはインターネット、特にSNSでもない。英ザ・ウィーク誌の言葉を借りれば、「精神疾患への道筋は様々であり、精神衛生上の問題がSNSだけに起因することを示唆するのは、過度の単純化だ」

参照元 : newsweekjapan


殺人より自殺に走る「内向型」日本人は政府にとって都合が良い 国民の窮状すべてを自己責任で切り捨てる日本の社会は健全とは言えない

2015年7月21日(火)15時00分



すべてが自己責任 殺人発生率と自殺率を比較した「内向性」の数値では日本と韓国が飛びぬけている

殺人と自殺。いずれも「殺」という文字のついた究極の社会的な逸脱行動であり、その国際ランキングはよく話題になる。殺人率は中南米、自殺率は旧共産圏の社会で高いことはよく知られている。

しかしながら、この逆の方向を向いた2つの逸脱行動を同時に観察することで、当該社会の国民性のようなものが見えてくる。このような試みは、これまであまりないようだ。

下の<表1>は、2010年の殺人発生率と自殺率の国際統計を集計したもの。前者は人口10万人あたりの殺人発生件数であり、出所は国連薬物犯罪事務所(UNODC)ホームページの「Crime and criminal justice statistics」だ。後者は人口10万人あたりの自殺者数で、世界保健機関(WHO)ホームページの「Mortality Database」が出典元だ。



まず主要国の統計を見てみる。殺人率はブラジルが23.3と飛びぬけて高く、日本は0.4と最も低い。自殺率は反対にブラジルが最も低く、トップは韓国で、日本はそれに次ぐ。韓国で自殺率が高いのは、高齢者の自殺が非常に多いためだ。南米は殺人型、日韓は自殺型で、他の欧米諸国はその中間に位置している。

表の右端には、筆者独自の計算で「内向率」という数値を示した。各国の国民がどれほど内向的かを推測する尺度で、殺人と自殺の総和に占める自殺の割合(%)で表わしている。殺人・自殺とも人口10万人あたりの数にしているので、このような計算をしても差し支えないだろう。これをみると日本が98.3%で最も高く、その次が韓国で97.2%、アメリカは72.4%で、ブラジルになると17.8%まで急降下する。

殺人と自殺の総和を極限の危機状況の合計とみなすと、日本ではそのほぼ全てが自殺によって処理されている。一方ブラジルでは、危機打開のための攻撃性の8割以上が「外」に向けられている。日本人の内向性は、国際意識調査でしばしば明らかにされるが、こうした客観的な逸脱統計にもそれははっきりと表れている。

以上は7カ国の比較だが、世界は広い。比較の対象をもっと広げてみよう。上記の資料から、94カ国の殺人発生率と自殺率を収集し、その国際的な位置付けを明らかにしてみた。<図1>は、横軸に自殺率、縦軸に殺人率をとった座標上に、94の社会のデータを配置したグラフだ。



日本や韓国は、自殺率が高く殺人率はとても低いので、右下の底辺を這うような位置にある。対極の左上はその逆だが、先ほど取り上げたブラジル(伯)よりもさらに上の社会があり、中米のエルサルバドルやベネズエラなどは外向性がもっと際立っている。

図中には、内向率を表す斜線を引いている。50%のラインよりも上、つまり自殺よりも殺人が多い社会は30あり、全体の3分の1ほどである。日本の感覚からすれば思いもよらないが、自分よりも他人を殺める社会が結構ある。その程度が著しいのが左上の社会で、多くが中南米やアフリカの国々だ。右下にあるのは、攻撃性のほとんどが自分(内)に向く「内向的」な社会と読める。言わずもがな、日本はその典型である。

わが国は治安が良く、安全な社会だと言われるが、近年にあっては国民の生活不安をもたらす要素は数多くある(格差、貧困、老後の厳しい生活......)。それにもかかわらず社会の秩序が揺るがないのは、これらに由来する苦悩や葛藤の多くが「自己責任」として切り捨てられているからだ。育児や介護などと同じく、生存危機の処理も「私」依存型の社会のようだ。

統治者にすれば都合の良いことだろうが、このような社会が健全であるとは思えない。「他人に助けを求めるのは恥ずべきこと」、「何でもかんでも自己責任」という機械的な思考を克服すると同時に、この「内向的」な国民性の上に政府があぐらをかいていないか、国民は絶えず監視の目を向ける必要があるだろう。

(出典資料:UNODC「Crime and criminal justice statistics」
WHO「Mortality Database」

<筆者の舞田敏彦氏は武蔵野大学講師(教育学)。公式ブログは「データえっせい」>

参照元 : newsweekjapan




























国立病院機構関門医療センターで「抗がん剤」により患者が毒殺される

抗がん剤の投与ミスで患者死亡 下関の関門医療センター

2018年8月10日 18時51分



山口県下関市にある国立病院機構関門医療センターで70代の男性患者に抗がん剤を過剰に投与するミスがあり、男性が死亡していたことを明らかにしました。院長は「薬剤の使い方などの情報について確認と知識が不足していた」と謝罪しました。



下関市の関門医療センターによりますと、足の骨折でことし2月に入院した70代の男性に対し、抗がん剤のテモダールを過剰に投与するミスがありました。

男性は、骨折で入院する前からがんの治療を受けていて、テモダールを5日間連続して投与したあと、23日間、中断する必要がありました。

ところが、センタ-の医師が誤った処方を繰り返し、本来の期間を大幅に超える39日間連続して投与されました。

男性は赤血球や白血球が少なくなる副作用が出て重い感染症にかかり、ことし6月に死亡しました。

また、この間、薬剤師や看護師もミスに気付きませんでした。

記者会見した林弘人院長は「薬剤の使い方などについて確認と知識が不足していた。亡くなった男性とご家族に心からおわび申し上げます」と謝罪しました。

関門医療センターでは、再発防止策として、投与期間に制限がある薬剤を電子カルテで選択すると処方に関する注意点が表示されるシステムを導入したということです。

参照元 : NHKニュース












iQOS(アイコス)から有害物質「青酸に変化する恐れのあるフォルムアルデヒドシアンヒドリンを発生することが確認」

iQOS(アイコス)から有害物質? 日本禁煙学会が緊急警告! マメな掃除が唯一の対策

2018.08.17



これは「灯台もと暗し」ならぬ、「アイコス(iQOS)もと臭し」とでも言うべき話題だろうか。

昔から「火のない所に煙は立たぬ」とはいうものの、火を使わない加熱式たばこの代名詞的製品であるアイコスに、先日「煙(噂)」の域どころか深刻で具体的な「緊急警告」が突き付けられた。

しかも、日本禁煙学会の松崎道幸・理事と作田学・理事長の連名で発せられた件の「緊急警告」。警告先を、愛煙家でも知られる財務大臣・麻生太郎様、厚生労働大臣・加藤勝信様と、両名を名指ししている点でも各方面への飛び火は必至だろう。

注目の警告文の1行目にはこう書かれている。

《アイコスは、青酸に変化する恐れのあるフォルムアルデヒドシアンヒドリンを発生することが確認されました。》

「青酸」とは「シアン化水素の水溶液(シアン化水素酸)」のことだが、その二文字から「青酸カリ」や「青酸中毒」、あるいは1995年にオウム真理教が駅構内の地下トイレに仕掛けた「新宿駅青酸ガス事件」を思い出された方もいるだろう。

問題は細部に宿っていた。
閑話休題。問題は、先行者利益をほしいままに得て、今や国内加熱式市場の約7割までを占めているといわれるアイコスの細部(フィルター部分)に宿っていた。警告が問題点を指摘する。

《アイコスのフィルターには、350度近くに加熱されたエアロゾルを冷やすために、ポリマーフィルターが使われています。このポリマーフィルターが90℃に加熱されると、青酸に変化する恐れのあるフォルムアルデヒドシアンヒドリンを発生することが確認されました。》

その根拠は、米カリフォルニア大学リバーサイド校の研究班が今春、英国医学誌『Tabacco Control』(3月13日号)に寄せた論文「アイコス:プラスチックからの熱分解および有害物質放出の証拠/iQOS: evidence of pyrolysis and release of a toxicant from plastic.」に基づいているもの。

端的に約せば、アイコスの仕様に基づいた定期的な掃除を怠って使用し続けていると、汚れが原因でプラスチック部分が焦げ出し、やがて異臭を発生する可能性が高い。なのでアイコスの嗜好者諸君、日々の手入れは面倒だろうが、どうかマメに掃除をしてね――。

でないと嗜好者本人の自業自得的な健康被害はおろか、たばこ類はいっさい嗜まない周りの人々にも異臭被害が生じる。日本禁煙学会の警告もこう、両大臣宛に訴えている。

《この異臭が周囲の人々に、不快な影響を与えるだけでなく、通常の社会生活環境下で存在してはいけない有毒化学物質が発散される可能性があることが示されたと考えます。》

2箱ごとに1回の清掃が推奨だが……
では、仕様書が推奨する器具の清掃周期とはいったいどれくらいなのか。嗜まない方々は知る由も興味もないだろうが、アイコス購入者が最初に買い求めるスターターキットにはクリーナーブラシが備えられている。

これを使い、目安としてはヒートスティック2箱ごとに1回の清掃が奨められているから、聞くだに厄介そうだ。つまり1日1箱ペースで消費する喫煙者であれば、2日に1回のお掃除習慣を身につけないと「健康人の敵」という不名誉な烙印を捺されかねない次第だ。

しかも(これも非喫煙者には馴染みの薄い心理かと思われるが)加熱式たばこの利用者は常時「バッテリー切れ(吸えない)」という問題の不安に苛まれている。加えてスマホ使いでワイヤレスイヤホン利用者であれば、その不安はまさに三重苦となろう。

前出のカリフォルニア大研究班の原文に目を通すと、こんな記述があったので引いておこう。

《バッテリー切れを懸念して、利用者が頻繁にパフ(吸う)をくり返すと、ニコチンおよび様々な有害化学物質の吸引量が増す恐れが高い。》

ある種の貧乏人根性、あるいは懐かしいシケモク吸いみたいなものだろうか(?)、バッテリーの寿命を気にしつつ限界まで満喫しようとついスパスパと吸い切ろうと抗う心理は非喫煙者の身でも理解はできる。

が、そこで精一杯、いや肺いっぱい吸って摂取している正体こそが、ニコチンや多種の有害物質そのものであると知れば……バッテリー切れこそ「小休止」の警告カードと考えるほうが賢明ではなかろうか。

(文=編集部)

参照元 : healthpress




2018年8月18日土曜日

タバコの禁煙にマジックマッシュルームが効果的 離脱症状が緩和「重度のうつ病」治療にも有効

「禁煙にはマジックマッシュルームが効果的」最新研究が衝撃的すぎる! 幻覚成分で離脱症状も緩和することが判明!

2018.08.09



つらい禁煙治療に新たな助っ人が現れるかもしれない。マジックマッシュルームに含まれる幻覚成分がニコチンの離脱症状の辛さを忘れさせ、中毒からの回復を手助けするというのである。今月3日付の英「Daily Mail」が報じている。



■禁煙の辛さを幻覚剤でまぎらわす

「喫煙は公衆衛生における悩みの種であるが、有効で信頼できる治療法はない」

禁煙治療の研究に携わる米ジョンズ・ホプキンズ・ブルームバーグ公衆衛生大学院のテシーン・ヌーラーニ氏は、禁煙の難しさをこのように述べている。今年7月、ヌーラーニ氏らはシロシビンという成分を用いた試験的な禁煙治療についての論文を専門誌「Journal of Psychopharmacology」に発表した。それによると、シロシビンを併用した心理療法は禁煙治療に目を見張るような効果を発揮していたという。

シロシビンは幻覚作用を持つアルカロイドの一種で、摂取すると視覚や聴覚に様々な変化が現れ、幸福感や一体感を感じるという。マジックマッシュルームなどのキノコは古くから宗教儀式に用いられ、神秘体験をもたらすことで知られているが、その作用を引き起こしているのがシロシビンである。



日本では『麻薬および向精神薬取締法』の対象とされて厳しく規制されているシロシビンであるが、毒は使いようによっては非常に役に立つ薬にもなりうるのはご存じの通りである。効果が高く依存性も低いとされることから、最近ではシロシビンのうつ病や群発頭痛への応用が研究されている。禁煙治療のそのうちの一つである。

今回の論文は2009〜2015年に治療試験に参加した15人の追跡調査をまとめたものである。15人のうち12人を平均30カ月後に面接して聞き取り調査したところ、うち9人が禁煙に成功しており、2人は喫煙を再開、1人は付き合いのときだけ喫煙するようになっていた。

参加者によれば、シロシビンの摂取による様々な精神的な経験がニコチン離脱症状の辛さを忘れさせてくれたという。治療の効果は禁煙だけではなかった。参加者らは審美的な鑑賞力や利他主義、社会的な行動という点でも良い影響があったと、治療の副次的な効果も報告している。

まさに「毒をもって毒を制す」というような治療であるが、喫煙は世界的にも大きな問題であり、有効な治療法の確立が急がれている。治療によってタバコは止められたがシロシビン中毒になってしまった……というのでは本末転倒であるが、そのようなデメリットなく治療できるのであれば、禁煙したい人にとってはまさに朗報であろう。今後の研究に期待したいところだ。

(編集部)

参考:「Daily Mail」「Journal of Psychopharmacology」ほか

参照元 : TOCANA


マジックマッシュルームが「重度のうつ病」治療に有効:研究結果

2016.05.30 MON 17:00

インペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)が行った臨床試験により、マジックマッシュルームの幻覚作用成分「シロシビン」は「治療抵抗性うつ病(TRD)」にも作用することがわかった。



マジックマッシュルーム(古代メキシコのシャーマニズムなどで使われてきた幻覚性キノコ)の幻覚作用成分「シロシビン」が、小規模の臨床試験でうつ病の症状を改善したという研究成果が、医学誌『The Lancet』に発表された(PDFファイル)。

シロシビンがいわゆる「治療抵抗性うつ病(TRD)」にも作用しうることを示した今回の研究は、うつ病に対する革新的な治療法の基礎を築くかもしれない。

シロシビンは各国で所持や使用が禁止されているが、この研究論文のシニアオーサー(最終著者)である教授のデヴィッド・ナットは「われわれの研究は、シロシビンを慎重に投与した場合、うつ病患者の治療に有用かもしれないということを示している」と述べている。

インペリアル・カレッジ・ロンドン(ICL)の研究チームによって行われた今回の臨床試験では、12人の参加者(30~64歳の男性6人と女性6人)に対してモニタリングが行われた。参加者全員に対して、シロシビンが投与されていることが知らされていた。参加者は全員、過去に抗うつ剤の投与を少なくとも2クール受けていたが、治療の効果はなかった。また、うち11人は心理療法も受けていた。

今回の臨床試験の実施にあたり、過去に自殺未遂をしたことがある、あるいはほかの精神障害の病歴がある患者は対象から除外された。

参加者グループは、シロシビンのカプセル1錠を、7日間隔で2回に分けて与えられた。患者たちはシロシビンが投与されたあと、少なくとも3週間「うつ病症状の軽減」を示した。うち7人は治療後、最長「3カ月間」好ましい反応を示しつづけた。

参加者たちは、この治療により「リラックス」した気分と「概ね快適で、時に素晴らしい」経験がもたらされたと報告したという。

「幻覚剤は精神に強い影響を及ぼすものであり、われわれの研究においては、慎重なスクリーニングや専門の治療サポートなどの適切な予防措置が講じられている場合にのみ投与されている」と筆頭著者のロビン・カーハート=ハリス博士は述べている。

なお、今年5月に『Nature』に発表された研究は、麻酔薬「ケタミン」(日本では麻薬指定)の代謝物質には、マウスに対する抗うつ効果があるとした(英国では2014年に、難治性のうつ病に対するケタミンの使用が承認されたが、長期的な効果や安全性に関しては疑問も提示されている)。

また、ICLの別の研究チームは2016年4月、LSDの影響で脳が「一体化」するという研究も発表している(日本語版記事)。

参照元 : wired




金縛りにあう人は鬱病になりやすい 睡眠問題を抱える学生アスリートにうつ病リスク

「金縛り」にあう人は鬱病になりやすいことが研究で判明! 学生アスリートは特に危険「極めて深刻な苦痛を…」

2018.06.18

身体は疲れてぐっすり眠っているのに突然目が覚めて意識はハッキリしている状態が睡眠麻痺、いわゆる“金縛り”だが、最近の調査で金縛りは大学生アスリートの間ではそれほど珍しい現象ではないことが報告されている。



■学生アスリートの18%が“金縛り”を定期的に経験

アメリカ睡眠医学会が先日発表したレポートでは、NCAA(全米大学運動協会)所属の大学生アスリートの睡眠事情とメンタルヘルスの実態を報告している。

学業で一定レベルの成績を保つことが要求されているNCAA所属の学生アスリートたちは、きわめて多忙なスケジュールの学生生活を送っている。彼らの睡眠事情と健康状態はいったいどのようなものなのか。

研究チームはNCAAディビジョンIに所属する学生アスリート189人に睡眠に関する一連の質問に回答してもらうと共に、不眠症重症度質問票(Insomnia Severity Index)と、うつ病自己評価尺度(Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)のテストをそれぞれ受けてもらった。

睡眠に関する一連の質問は、例えば、

・ 眠りから目覚めた時はすぐには動けない感じがする。
・ 眠りに落ちる時、あるいは目覚めた時、恐ろしい悪夢を見る。

というような質問に、「まったくない」、「たまにある」、「よくある」の3段階で回答してもらう内容である。



収集した回答データと2つの診断テストの結果を分析した結果、学生アスリートたちの間での睡眠とメンタルヘルスの実態が明らかになった。

睡眠麻痺、いわゆる“金縛り”についてはなんと学生アスリートの18%が「たまにある」と回答しており、7%は週に1度以上あると答えている。この結果を見る限り、就寝中の金縛りはけっこう普通のことであると言えるのかもしれない。

さらに入眠時と寝ぼけ眼の時の幻覚症状は24%が体験していることが明らかになり、11%は週に1度以上幻覚を見ているということだ。忙しい学生アスリートたちは、けっこうな割合で睡眠に問題を抱えていたのだ。

■睡眠問題を抱える学生アスリートにうつ病リスク

そしてまた見逃してはならない別の問題点も浮き彫りになった。忙しいながらもしっかり眠っている学生たちに比べて、これら睡眠事情に問題を抱えている学生アスリートたちはうつ病診断テストのスコアが高くなっていたのだ。

「金縛りや幻覚などの症状は一般的には比較的無害であり、めったに起きない症状であると考えられています。しかしながら、それらの症状は経験する人々にきわめて深刻な苦痛を与えることがあり、学生アスリートの間では驚くほど“スタンダード”なのかもしれません。そして、さらに驚くべきことに、これらの症状はうつ病の症状の重症度を予測し、うつ病とこれらの睡眠障害の両方に影響を及ぼす可能性があるのです」と研究チームのマイケル・グランドナー助教授は語る。

しっかりと眠って疲労回復に努めなければならないはずの学生アスリートたちの一部で、睡眠に関する問題が広く存在している実態が明らかになったのは興味深い。



そして学生アスリートがスポーツをやめたときにうつのリスクが高まることもまたオーストラリア・アデレード大学から報告されている。

「運動習慣を突然中断したときに起き得る、メンタルの健康へ与える潜在的なインパクトを理解することはとても重要なことです」と同大学のバーナード・ボーヌ教授は語る。

文武両道を地で行く学生アスリートには常に健康的なイメージがつきまとうものだが、意外にもメンタルヘルスを損なういくつものリスクに晒されていることを、教育界を中心に理解が求められているのだろう。

(文=仲田しんじ) 参考:「Daily Mail」、「Science Daily」ほか

参照元 : TOCANA

出産を経験した女性は、未経験の女性よりもプラス11歳の老化が進むという最新の研究結果

【衝撃】出産した女性の遺伝子は“11年老けている”ことが判明! 喫煙や肥満よりも老化が進行する(最新研究)

2018.08.02

女性にとって出産は人生の一大イベントになるが、最近の研究では出産は女性を11歳老けさせるというショッキングなレポートが報告されている。

■出産した女性はテロメアが短くなりプラス11歳老化

出産の体験は女性の心と身体に大きな変化をもたらすものであろう。まったく変わらないように見える人もいるが、それでも出産はこれまで考えられてきた以上に女性の心身に多大な影響を及ぼすことが最近の研究で指摘されている。

米ジョージ・メイソン大学の研究チームがアメリカ国内の妊娠可能な女性2000人のDNAを分析したところ、出産経験のある女性は遺伝子レベルで老化が進んでいることが突き止められた。



「この衝撃の結果に私たちはとても驚いています。11歳分も細胞の老化が進んだのと同等のことなのです」と研究チームのアンナ・ポラック氏は科学系メディア「New Scientist」に話している。

研究チームは米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey、 NHANES)の1999~2002年のデータから妊娠可能な女性の遺伝子マーカーであるテロメアの長さを計測した。

テロメアは染色体の末端部にある保護キャップの役目をもつ構造体で、一般にテロメアが長いと残された寿命が長いと考えられている。そして短いほど余命が短いばかりでなく心臓疾患、がん、認知機能低下のリスクが高まるという。



研究チームが女性たちのテロメアの長さを調べたところ、出産を経験した女性は、未経験の女性よりも平均で4.2%、テロメアが短くなっていた。これは116塩基対が減少したことになり、プラス11歳の老化が進んだことに等しいという。

喫煙がもたらす老化がプラス4.6歳、肥満がもたらす老化がプラス8.8歳と考えられているが、出産はなんとこれらよりも老化を早める要因ということになる。出産後も変わらない美貌を維持している女性も少なくないが、遺伝子レベルでは大きな変化が起きていたことになるのだ。



■正反対の研究結果も

もっと言えば複数回の出産でテロメアはさらに短くなるということだ。つまり、子どもを産めば産むほど遺伝子レベルの老化がより進むのである。特に5人以上出産した女性は出産経験が無い女性はもちろん、4人まで産んだ女性よりもさらにテロメアが短いということである。

しかしながら今回の研究は、データ解析による比較で浮き彫りになった傾向であり、出産と老化に因果関係があるとは結論づけられないということだ。

2016年に発表されたグアテマラのマヤ人であるカクチケル族のコミュニティの13年にわたるカナダ・サイモンフレーザー大学の研究では、生存率の高い子どもたちがより長いテロメアを持っていることが判明している。こうした子どもたちを出産した女性はテロメアが長く細胞の老化から守られているとされ、さらには産んだ子どもの数が多い女性ほどテロメアが長くなることもわかったという。すなわち、今回の研究結果とはまったく逆のことが示唆されている。

また他の研究では、テロメア塩基対減少の程度を、あまり細胞老化が進行していない細胞で定量化しており、研究者らは出産がプラス4.5年の老化にしか関連していないと報告している。また、直接この種の研究に関与していない研究者によれば、出産に伴う老化はプラス3歳程度であるという。



さらにテロメアが短くなるのは出産体験の影響ではなく、その後の子育てのストレスが原因であるという指摘もあるようだ。しかしながら、いずれにしてもこの分野の研究がまだまだ少なく、確かなことは言えないようである。

「我々は“子どもを持つな”と言っているわけではありません」とポラック氏は語る。そして今後も、粘り強くこの分野の研究を続けていくことが重要であると主張している。ともあれ“一大事業”である女性の出産と子育てをいかにサポートできるかが、男性陣においても社会においても今まで以上に求められているということだろうか。

(文=仲田しんじ)

参考:「Science Alert」、ほか

参照元 : TOCANA

淡水魚ティラピア(イズミダイ)の皮を使って火傷治療 女性が膣壁形成~生体適合性から完全に身体吸収一体化

淡水魚ティラピアの皮で人の皮膚を再生 ブラジルで「火傷治療」に成功!

2018.07.24



サンバの王国ブラジルの大病院。火傷を負った患者たちが半魚人のような異様な姿でベッドに横たわっている。その表情に苦痛はない――。

ブラジルのセアラ大学のOdorico de Morais教授は、Dr. José Frotaセンターと協力し、 2014年から淡水魚のティラピア(イズミダイ)の皮を使った火傷治療の臨床試験に取り組み、II度およびIII度熱傷の治療に大きな成果を挙げている(Gigazine:2017年5月 29日)

たとえば、治療を受けたウェイトレスのマリア・デ・シルヴァさんは、勤務先でガスレンジの爆発に巻き込まれ、腕にII度の熱傷を負った。火傷した患部の上にティラピアの皮を貼り付ける治療を受けたところ、肌はかなり修復された。

また、電気関係のスーパーバイザーを務めているJosue Bezerra Jr.さんは、仕事中に腕や足に大火傷を負い、ティラピアの皮を患部に貼る治療を受けた。最初の夜はまったく効果を感じなかったが、やがてじわじわと肌に馴染み、治療は成功した。

重度の火傷治療は、豚の皮膚や人工皮膚を利用する植皮術で皮膚を移植するのが一般的だ。だが、ブラジルは、豚の皮膚も人工皮膚も不足している。ブラジル国内3ヶ所の皮膚バンクは、国内需要のわずか1%しか賄っていない。ブラジルの火傷患者は、ガーゼとスルファジアジン銀クリームを処方されるほかない。

クリームに含まれる銀は感染予防に有効だが、患部を創傷清拭し、治癒を早める効果はない。ガーゼは毎日交換しなければならないし、傷に巻かれたガーゼを剥がし、傷口を洗浄する処置は患者に大きな苦痛を与える。

コラーゲンが豊富、痛みが少ない、ローコストで回復が早い!



(YouTubeより)

このような治療法を改善したのが、ティラピアの皮だ。

ティラピアの皮は、火傷を瘢痕化させるために重要なタイプ1とタイプ3のコラーゲンを豊富に含み、張力や水分含有量も人間の皮膚より大きい。保湿力があるため人間の皮膚に吸着し、火傷の合併症である乾燥を防ぐ特質がある。

また、使われる皮は、処置前に殺菌され、数週間の治療期間のうちに何度か交換する必要はあるが、クリームとガーゼの治療に比べれば、交換回数は少なく、鎮痛剤の使用量も少ない。治療時に患者が感じる痛みも少ない。

さらに、ティラピアは、国内の河川で大量に捕獲し、養殖できるため、治療コスト(10×20cmの皮1枚が2.5~3ドル)も抑えられるほか、滅菌処理された皮は、魚臭が抑えられ、2年間使用できるなど、数々のメリットがある。

ただし、治療の可能性に疑義を挟む意見もある――。カリフォルニア大学サンディエゴ校のジャンヌ・リー博士は、こう指摘する。動物由来の皮膚代用品はFDA(食品医薬品局)の承認や動物権利団体の厳しい検査を受けなければならないため、コスト高になる可能性が強い。また、寄付される人間の皮膚の供給と需要のバランスを考え合わせれば、アメリカの病院でティラピアの皮の治療が行われる見込みは当面はないだろう。

アメリカ版の『グッド・ドクター 名医の条件』第6話では、火傷でひどい怪我を負った女性にティラピア・スキンを利用した治療法が提案され、大きな成果を挙げている。しかし、治験中ということで費用負担が大きい。担当医が自腹でティラピアスキンを手に入れる設定になっていた。

現在、セアラ大学の皮バンクに 1000枚のティラピアの皮が保管され、必要に応じて補充されている。さらに人間、ティラピア、豚、カエルの皮膚の組成の組織学的な研究が進んでいるほか、歯のインプラント、骨形成、女性器(ミュラー管)の形成などにも応用されている。

今後さらに実証研究が進み、エビデンスが深まり、商品化されれば、国外でも普及するかもしれない。

(文=編集部)

参照元 : healthpress