5年以上継続で死亡率が上昇 糖質制限ダイエットの危険度(1)
2016年05月14日 10時00分
やはり危険ではないのか--。今年2月、糖質制限ダイエットの第1人者だったノンフィクションライター・桐山秀樹氏が心不全のため急逝した。この訃報を受けて、過度な糖質ダイエットについての論議が専門家などの間で巻き起こった。糖質制限は本当に体に悪影響はないかどうか、改めて考えてみよう。
糖質制限は、短期間にみるみる痩せるなど、見た目に歴然たる効果があると言われる。その上、米、パン、パスタなどの炭水化物(糖質)を摂らず、肉や酒はOKというお手軽感から一大ブームとなったのは記憶に新しいところだ。
「見た目は痩せるし、糖尿病対策としても効果があるともてはやされましたが、皆さんはどこか釈然としないところがあったはずです。糖質は一時的なショック療法としてはいいと思いますが、長い目で見るととても危ないと思います」
こう警鐘を鳴らすのは、医学博士の内浦尚之氏だ。
その理由はこうだ。
「糖質制限を勧める人たちは『糖は麻薬のような悪い物』と言い、糖質の摂り過ぎは肥満や動脈硬化を招き、心筋梗塞、脳梗塞、痛風のほか、糖尿病、がんにもなりやすいと主張しています。しかし、それは糖が悪いのではなく、単なる食べ過ぎから起きるものなのです。私たちの食欲を左右しているのは糖です。糖を摂ると血糖値が上がって満腹中枢が刺激され、摂らなければ血糖値が下がり空腹を感じる。つまり、生命にとって一番大事な食欲の調節を糖がしているわけです。その証拠に、低血糖発作はあるが、低タンパク発作や低脂肪発作はない。糖が不足すると、いきなり生命にかかわるような発作が起きるのも、それだけ生命にとって重要だからです」
米国のハバード大学も2年前、「糖質制限を続けると心筋梗塞や脳卒中の発症率が高まる」と発表している。
それによると、スウェーデンの30歳~49歳の女性4万3396人を対象に食生活を調査、約16年間にわたり心筋梗塞や脳卒中などの発症を追跡したところ、「低炭水化物・高タンパク質」のグループは、そうではないグループに比べ発症リスクが最大1.6倍高まったという。
また、同大学医学部系列の医療センターによる別の報告もある。
動脈硬化症のモデルマウスに12週間、同カロリーの「標準食」「脂肪の多い西洋食」「低炭水化物で高タンパク質」の3種類の食事を与えたところ、「低炭水化物…」は、「標準食」と比べてアテローム性動脈硬化症が15.3%多く発生した。
また、「低炭水化物…」のマウスはダメージを受けた血管の修復能力に悪影響があることも分かったという。
「アテローム性動脈硬化症は、血管内壁にコレステロールなどが沈着して起こります。過度に炭水化物を減らしてタンパク質や脂質を多く摂取すると、動脈硬化巣が炎症などでもろくなる可能性があり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるのです」(前出・内浦氏)
参照元 : 週刊実話
5年以上継続で死亡率が上昇 糖質制限ダイエットの危険度(2)
2016年05月15日 10時00分
また日本においても、国立国際医療研究センター病院糖尿病内分泌代謝科・能登洋医長の研究によって「糖質制限食を5年以上続けると死亡率が高まる」と報告されている。
それによると、30歳以上の約27万人を対象に5~27年間追跡した調査を分析したところ、糖質を1日の総摂取エネルギーの30~40%にした低糖質グループは、60~70%にした高糖質グループに比べて死亡率が31%アップすることが判明している。
アメリカ国立衛生研究所が行った1万人を対象にした研究によれば、厳格な糖質コントロールを行って血糖値を下げたグループは、標準レベルの血糖コントロールを行ったグループに比べ21%も死亡率が高かったという。
東京都多摩総合医療センター総合内科(循環器科)の外来担当医が言う。
「人間が穀物や野菜中心の食生活に合っているのは、アメリカの食生活の歴史で明らかにされています。こんな話があります。18世紀までは穀類中心の食生活だったのが、19世紀に経済が発展し都市部に人が集中するようになり、肉、卵、牛乳などをよく食べるようになってから、心筋梗塞によって亡くなる人が増えた。1975年、米上院に栄養改善委員会が設けられ、全世界の食生活を調査した結果、500ページに及ぶ勧告文を2年後に発表。それを読んだマクガバン上院議員は『我々はバカだった。造病食を食べていた』と涙したという話は、今でも伝えられています」
この勧告文では、1日のエネルギー摂取の55~60%を炭水化物で摂取、脂肪摂取量を30%にまで減らす、砂糖の消費量を40%減らす、塩分摂取量を1日当たり3グラムにまで減らすなどの目標を掲げ、果物、野菜、鶏肉、魚、脱脂粉乳、植物性油脂の消費を増やし、牛乳、肉、卵、乳脂肪、塩分、脂肪、白糖を含む食物の消費を減らすことで目標が達成されるとした。
「この勧告文は、糖質制限とは全く反対の食事を勧めています。そこからアメリカなどでは、日本食ブームが起きる。そして35年後、アメリカでは心筋梗塞やがんの死亡率が大幅に減少したのです。私たちは、太り過ぎの解消などのために、一時的に糖質制限を行うことをしてはいない。アメリカでの出来事は、そういう食生活を続けることの危険性を指摘しているのです」(専門医)
現在の日本では、健康診断で異常がない人は7%しかいないと言われる。その異状のほとんどは食べ過ぎが原因ということが分かってきた。最近では、糖質制限食をとり入れようと食品業界も動き出し、低糖質ラーメン、ピザなどの開発を進めている。ラーメン1杯の糖質を、通常の80グラムから30グラムほどに抑えるという。そんな風潮の中であっても、バランスのとれた糖質摂取を心掛けたいものだ。
参照元 : 週刊実話
この記事を読んだ感想だが、健康で痩せている人は過度の糖質制限はマイナス効果と言いたいのだろうか?
つまり、まとめると、糖質制限中にタンパク質や脂質を多く摂取すると、動脈硬化巣が炎症などでもろくなる可能性があり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるということ。
精神疾患の人や皮膚病などの人は、一時的な糖質制限は効果ありです。ただし、タンパク質や脂質を多く摂取しなければ安全だと思います。
結局、この記事も食べ過ぎが原因という見解なら、1日3食を辞めて1食にすれば、あらゆる病気は防げると思う。
炭水化物が人間の身体に悪影響を及ぼすというのは間違っていない。
▼糖は体内で作られる。筋肉のタンパク質の一部で糖(ブドウ糖)は作られる。
要するに、何事も極端なのはNGであり、臨機応変にバランスよく生活すればいいと思う。
2016年05月14日 10時00分
やはり危険ではないのか--。今年2月、糖質制限ダイエットの第1人者だったノンフィクションライター・桐山秀樹氏が心不全のため急逝した。この訃報を受けて、過度な糖質ダイエットについての論議が専門家などの間で巻き起こった。糖質制限は本当に体に悪影響はないかどうか、改めて考えてみよう。
糖質制限は、短期間にみるみる痩せるなど、見た目に歴然たる効果があると言われる。その上、米、パン、パスタなどの炭水化物(糖質)を摂らず、肉や酒はOKというお手軽感から一大ブームとなったのは記憶に新しいところだ。
「見た目は痩せるし、糖尿病対策としても効果があるともてはやされましたが、皆さんはどこか釈然としないところがあったはずです。糖質は一時的なショック療法としてはいいと思いますが、長い目で見るととても危ないと思います」
こう警鐘を鳴らすのは、医学博士の内浦尚之氏だ。
その理由はこうだ。
「糖質制限を勧める人たちは『糖は麻薬のような悪い物』と言い、糖質の摂り過ぎは肥満や動脈硬化を招き、心筋梗塞、脳梗塞、痛風のほか、糖尿病、がんにもなりやすいと主張しています。しかし、それは糖が悪いのではなく、単なる食べ過ぎから起きるものなのです。私たちの食欲を左右しているのは糖です。糖を摂ると血糖値が上がって満腹中枢が刺激され、摂らなければ血糖値が下がり空腹を感じる。つまり、生命にとって一番大事な食欲の調節を糖がしているわけです。その証拠に、低血糖発作はあるが、低タンパク発作や低脂肪発作はない。糖が不足すると、いきなり生命にかかわるような発作が起きるのも、それだけ生命にとって重要だからです」
米国のハバード大学も2年前、「糖質制限を続けると心筋梗塞や脳卒中の発症率が高まる」と発表している。
それによると、スウェーデンの30歳~49歳の女性4万3396人を対象に食生活を調査、約16年間にわたり心筋梗塞や脳卒中などの発症を追跡したところ、「低炭水化物・高タンパク質」のグループは、そうではないグループに比べ発症リスクが最大1.6倍高まったという。
また、同大学医学部系列の医療センターによる別の報告もある。
動脈硬化症のモデルマウスに12週間、同カロリーの「標準食」「脂肪の多い西洋食」「低炭水化物で高タンパク質」の3種類の食事を与えたところ、「低炭水化物…」は、「標準食」と比べてアテローム性動脈硬化症が15.3%多く発生した。
また、「低炭水化物…」のマウスはダメージを受けた血管の修復能力に悪影響があることも分かったという。
「アテローム性動脈硬化症は、血管内壁にコレステロールなどが沈着して起こります。過度に炭水化物を減らしてタンパク質や脂質を多く摂取すると、動脈硬化巣が炎症などでもろくなる可能性があり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるのです」(前出・内浦氏)
参照元 : 週刊実話
5年以上継続で死亡率が上昇 糖質制限ダイエットの危険度(2)
2016年05月15日 10時00分
また日本においても、国立国際医療研究センター病院糖尿病内分泌代謝科・能登洋医長の研究によって「糖質制限食を5年以上続けると死亡率が高まる」と報告されている。
それによると、30歳以上の約27万人を対象に5~27年間追跡した調査を分析したところ、糖質を1日の総摂取エネルギーの30~40%にした低糖質グループは、60~70%にした高糖質グループに比べて死亡率が31%アップすることが判明している。
アメリカ国立衛生研究所が行った1万人を対象にした研究によれば、厳格な糖質コントロールを行って血糖値を下げたグループは、標準レベルの血糖コントロールを行ったグループに比べ21%も死亡率が高かったという。
東京都多摩総合医療センター総合内科(循環器科)の外来担当医が言う。
「人間が穀物や野菜中心の食生活に合っているのは、アメリカの食生活の歴史で明らかにされています。こんな話があります。18世紀までは穀類中心の食生活だったのが、19世紀に経済が発展し都市部に人が集中するようになり、肉、卵、牛乳などをよく食べるようになってから、心筋梗塞によって亡くなる人が増えた。1975年、米上院に栄養改善委員会が設けられ、全世界の食生活を調査した結果、500ページに及ぶ勧告文を2年後に発表。それを読んだマクガバン上院議員は『我々はバカだった。造病食を食べていた』と涙したという話は、今でも伝えられています」
この勧告文では、1日のエネルギー摂取の55~60%を炭水化物で摂取、脂肪摂取量を30%にまで減らす、砂糖の消費量を40%減らす、塩分摂取量を1日当たり3グラムにまで減らすなどの目標を掲げ、果物、野菜、鶏肉、魚、脱脂粉乳、植物性油脂の消費を増やし、牛乳、肉、卵、乳脂肪、塩分、脂肪、白糖を含む食物の消費を減らすことで目標が達成されるとした。
「この勧告文は、糖質制限とは全く反対の食事を勧めています。そこからアメリカなどでは、日本食ブームが起きる。そして35年後、アメリカでは心筋梗塞やがんの死亡率が大幅に減少したのです。私たちは、太り過ぎの解消などのために、一時的に糖質制限を行うことをしてはいない。アメリカでの出来事は、そういう食生活を続けることの危険性を指摘しているのです」(専門医)
現在の日本では、健康診断で異常がない人は7%しかいないと言われる。その異状のほとんどは食べ過ぎが原因ということが分かってきた。最近では、糖質制限食をとり入れようと食品業界も動き出し、低糖質ラーメン、ピザなどの開発を進めている。ラーメン1杯の糖質を、通常の80グラムから30グラムほどに抑えるという。そんな風潮の中であっても、バランスのとれた糖質摂取を心掛けたいものだ。
参照元 : 週刊実話
この記事を読んだ感想だが、健康で痩せている人は過度の糖質制限はマイナス効果と言いたいのだろうか?
つまり、まとめると、糖質制限中にタンパク質や脂質を多く摂取すると、動脈硬化巣が炎症などでもろくなる可能性があり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるということ。
精神疾患の人や皮膚病などの人は、一時的な糖質制限は効果ありです。ただし、タンパク質や脂質を多く摂取しなければ安全だと思います。
結局、この記事も食べ過ぎが原因という見解なら、1日3食を辞めて1食にすれば、あらゆる病気は防げると思う。
炭水化物が人間の身体に悪影響を及ぼすというのは間違っていない。
▼糖は体内で作られる。筋肉のタンパク質の一部で糖(ブドウ糖)は作られる。
要するに、何事も極端なのはNGであり、臨機応変にバランスよく生活すればいいと思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿