2017年6月26日月曜日

水虫菌の恐ろしさ!性行為でインキンタムシに感染も!

【実録・写真アリ】水虫を“23年間”放置した結果、お尻に“カビ”が転移! 想像できぬほどトンでもない事態に

2017.06.21

数カ月前から臀部(尻)がかゆくて仕方ないという謎の症状に襲われ始めた筆者。しかし多忙のために放置していたところ、そのかゆみがどんどんエスカレート。やがて我慢できなくなり皮膚科医へと直行したところ、想定外の宣告を下されてしまった。

なんと、かゆみの原因は足の爪水虫が他の部位へと次第に感染を広げた結果だったのだ。しかも、これを放置すると性器をはじめ身体中が菌に感染し、さらに恐ろしい事態が待ち受けているという。水虫とはいえ若い女性も決して他人事ではなく、マニキュアやハイヒール、さらに性行為も感染の元になるのだ。今回は、筆者の実体験に基づき、水虫菌の恐ろしさについて紹介したい

 

■お尻のデキモノを削ってみたら……!

前述のように筆者の場合、約23年前から足の爪にできた水虫を自覚していた。当時の筆者はインドネシア・ジャワ島に派遣されてソフトウエア開発などの仕事を1年半ほど続けていたが、高温多湿の気候もあって水虫に侵されたのだろう。しかし、それほど激しいかゆみでもないため、爪の中が茶色く変色したり盛り上がって変形するなどしても長年気にしてこなかった経緯がある。

ところが、異変は半年ほど前に起きた。なんと足のかゆみが、膝の裏→太もも→お尻へと次第に上ってきて、それも我慢できないほど強烈なものに変化したのだ。しかも、かくと同時に痛みも生じる。日々つらい状況に悩まされながらも、多忙のために医師の診断を受ける暇がなく、それを放置してしまった。

だが、ついに我慢の限界が訪れた。ある日、猛烈なかゆみに襲われた筆者は、ついに初めて皮膚科に駆け込んだ。すると医師は、筆者のお尻のデキモノを削り、顕微鏡で調べ、「白癬(はくせん)菌」という水虫の原因菌である真菌(カビ)の一種がいることを突き止めた。ちなみに、この菌が足爪に感染したものを「爪水虫」あるいは「爪白癬」と呼ぶ。

■若い女性は水虫の危険でいっぱい!



最新調査によると、日本人の5人に1人が足に水虫を患い、10人に1人が爪水虫にかかっているという。患者のうち、60歳以上が40%を占めるが、3人に1人は女性といわれる。若い女性の場合、ブーツやパンプスなど、足が非常に蒸れやすい靴を履く機会が多いことも発症の一因となる。これらの靴は、実は白癬菌の恰好の棲家なのだ。また、女性特有のストッキングも保湿性を保つことが災いして、白癬菌が大好きな環境となり得る。さらに、マニキュアやペディキュアもジメジメした状態が続きやすいため、爪水虫発症の要因となる可能性があるという。

このように、「水虫なんて、足を不潔にしているオジサンがなるものでしょ?」と思っている女性がいたら、それは認識不足。むしろ、女性の方が気をつけなければならない点が多いことがわかるだろう。

ここまでは爪水虫について紹介してきた。しかし実は、もっと恐ろしいのはこれから紹介する事態なのだ。筆者のように水虫の元となる白癬菌が、他の身体部位に感染するとどうなるかを知れば、ほとんどの読者はすぐに水虫を治療したいと思うようになるはずだ。



■いんきんたむし、水虫……元凶はすべて白癬菌

まず、爪水虫の白癬菌が陰部に感染すると「股部白癬」(こぶはくせん)、所謂「いんきんたむし」となる。そして腹部や背中などに感染した場合には、「ぜにたむし」。頭部に感染すれば、「シラクモ」や「頭部白癬」と呼ばれるようになる。これ以外の身体部位に感染したケースは「体部白癬(たむし)」だ。つまり、いんきん・たむし・足水虫・爪水虫・頭部白癬(しらくも)などは、すべて同じ白癬菌が原因で引き起こされる症状なのだ。

例えば、足の爪水虫を放置すると次第に悪化し、そこが白癬菌の「貯蔵庫」の役割を果たしてしまう。結果、他の身体部位に感染するのだが、この貯蔵庫を根治しない限りそれは繰り返される。筆者の場合、もともとの水虫がかゆくて、足を掻いた後、手の爪に白癬菌が付着した状態でお尻を掻くなどしたのだろうと医師にいわれた。恥ずかしい話だが、爪水虫の真菌(カビ)が他の身体部位にうつる可能性など考えたことがなく、まったくの無防備だった。

■セックスでいんきんたむしに感染も!



また、一部で「爪水虫は一生治らない」といわれることもあるが、自然治癒しないことは確かで、放置すると一生治らないという事態もあり得る。悪化すると外用薬だけでは完治せず、抗真菌薬という内用薬を服用することになる。また、たとえ治療が順調に進んでも、爪が生え変わるまで(足の爪では)半年以上を要すると医師は語った。

しかも、白癬菌は家族など周囲の人にも容易に感染するため、患者は十分に注意しなければならない。具体的には、使ったタオルは他の家族に使わせない、スリッパを共有しないといったことを守る必要がある。

それと同時に、白癬菌を保有していない人も、日常生活において感染する危険性があることを考慮するべきだ。白癬菌はプールや公衆浴場はもちろん、土壌、そしてネコに寄生していることもあるため、常に手や足を清潔に保つよう心がけなければならない。そして、男性が発症するという印象が強い股部白癬(いんきんたむし)には、性行為によって女性もかかることがある。

■恥ずかしがるのは命取り



いずれにしても、爪水虫の予防と根治、再発防止のために、もっとも大切なことの一つは免疫力を高めることだという。筆者の場合、爪水虫を放置していたことも良くなかったが、もっと免疫力が高ければ、ここまで酷くなっていなかったかもしれない。もっとも、爪水虫の感染を疑っても、陰部や臀部などに発症した場合は恥ずかしくてなかなか診察を受ける勇気が出ないことだろう。筆者の場合も、たまたま初めて受診した皮膚科クリニックの医師が若くきれいな女性で、余計恥ずかしかった。

しかし、今回お伝えしたように頑固な爪水虫の完治のためには恥ずかしいなどといっている余裕はなく、一刻も早く治療が必要だということを忘れないでいただきたい。十分な知識をもち、完治あるいは予防に心がけることが、あなた自身と大切な人を救うことにつながるのだ。

百瀬直也(ももせ・なおや) 超常現象研究家、地震前兆研究家、ライター。25年のソフトウエア開発歴を生かしIT技術やデータ重視の調査研究が得意。Webサイト/ブログ:『探求三昧』、『神秘三昧』、『防災三昧』、Twitter:@noya_momose

参照元 : TOCANA


水虫治療最前線!南米産新種、かゆくない水虫も

2017/6/26(月) 6:00配信



足白癬、いわゆる水虫を持っている人は16.7%、爪白癬、爪水虫は9.2%で、日本人の4~5人に1人は「水虫」持ちだといわれている。今世紀に入ると、国際大会で活躍する柔道や格闘技の選手の間で南米産水虫の集団発生も報告され、感染源が広がっている。最近は若い女性にも増えているらしく、ドラッグストアの水虫薬売り場には女性を意識したパッケージがずらりと並ぶ。医療用医薬品から有効成分を転用したスイッチOTCなど、バラエティに富んだ剤型と抗菌力プラスαを売りにした高機能の治療薬が注目だ。(医学ライター・井手ゆきえ)

● 「高温多湿」「アルカリ性」を好む 輸入水虫に注意

水虫は白癬菌というカビ(真菌)の一種が皮膚の角質層に寄生することで生じる。病気の原因となる真菌のなかではもっとも感染力が強く、皮膚表面のどこにでも感染するが、白癬菌にとって居心地がいい「高温多湿」の足で繁殖することが多い。汗や汚れが残ったアルカリ性の皮膚は白癬菌が好む環境なので、手のように1日に何回も洗えない足は白癬菌の楽園と化してしまう。最近は女性も1日中靴やストッキンングを履いているので、患者が増えてきたのだろう。

水虫を起こす白癬菌は主に3種類に限られていたのだが、今世紀に入り運動選手、特に国際大会で活躍する柔道や格闘技の選手の間で南アメリカに生息している種類の白癬菌による水虫の集団発生が報告されるようになった。

つまりは輸入水虫菌で、その名も「トリコフィトン・トンズランス」。患部は頭や顔、あごや首など肌が直接、相手と接触する部分がほとんど。海外遠征組から一般にも広がっているため、2012年に中学校で武道を必修化した文部科学省は、学校で予防すべき感染症の解説書に「白癬感染症、特にトンズランス感染症」と名指して対策と予防法を記載している。また、公益財団法人全日本柔道連盟が予防法を公開しているので、中学生のお子さんを持つ方、柔道、レスリングなど格闘技系のクラブに所属している方は参照いただきたい。

◎公益財団法人全日本柔道連盟 トンズランス感染症のページ

◎文部科学省「学校において予防すべき感染症の解説4 p.58」

● かゆみは免疫反応 かゆくない水虫もある

皮膚の角質層は死んだ細胞の集まりで、病原菌の侵入を防ぐバリアの役割がある。一方、白癬菌はタンパク質分解酵素を分泌して、角質バリアを壊し侵入してくる。ただし、そこから先へ進むと免疫細胞に一斉砲火を浴びるため、角質層で踏み止まりヌクヌクと繁殖していく。

なぜ、死んだ細胞の集まりで「かゆみ」が生じるのかというと、角質層のすぐ下の顆粒層まで遠征してきた免疫細胞との小競り合いで炎症が生じるから。免疫細胞がちょっかいを出さない場合は、「かゆくない水虫」として慢性化する。

案外、「かゆくない水虫」のほうがやっかいだ。水虫=かゆいという先入観で水虫と気づかず、放置するケースが多い。角質層がぶ厚く、免疫細胞が白癬菌と接触しない「かかとの水虫」はその代表格で、かゆみがないかわりに足の裏がカサカサ、ごわごわして粉をふいてくる。

一方、かゆみが出るのは足指の股にできる趾間タイプと、梅雨時に活発になる小水疱タイプ。趾間タイプは1日中、靴を脱げない人に多く、足指が白くただれたり、皮がむける。じくじくかゆくてつい掻いてしまい、その傷から二次感染を起こしてしまう。一方、小水疱タイプは土踏まずや足の外側にポツポツ小さくて赤い水ぶくれができ、強いかゆみが生じる。最初にできた水疱は1週間ほどで治ってくるが、その周りに新しい水疱が出現して広がっていく。

また、爪の水虫は足の水虫からの連続感染で、爪が厚く、もろくなり変形するのが特徴だ。

● 水虫治療のポイントは 「継続」「ケチらない」

店頭で水虫の治療薬を買うことに抵抗がある女性を中心に、最近は「水虫治療は皮膚科」という傾向があるようだ。

水虫の治療薬には外用薬(クリーム、ジェル、軟膏など)と飲み薬がある。趾間タイプと小水疱タイプは、外用薬を約1ヵ月間使い続けると目に見えて症状が軽くなる。ただし、白癬菌に汚染された角質層がピュアな皮膚細胞に完全に置き換わるまで3ヵ月は治療を続ける必要がある。

また、治療中はケチケチしないで薬を使うのがポイント。つい、患部にのみ薬を塗りがちだが、症状がなくても必ず「両足」、そして、患部から足の裏「全体」に塗ること(図)。

さもないと、白癬菌はまんまと治療の手をすり抜けてしまう。ひどくジュクジュクして痛い場合は薬がしみることがあるが、クリームや軟膏タイプが刺激の弱いので使いやすいようだ。どうしても痛い時は最初に内服薬を飲んで、症状が多少は治ってから塗り薬に切り替える手もある。

かゆみがない、かかとボロボロタイプは内服薬が必須。角質層が生まれ変わるまで最低でも半年、完治を目指すなら1~2年は治療を続ける覚悟がいる。

爪水虫の治療は、長らく内服薬のみという時代が続いたが、2014年にようやくネイルラッカー、つまりマニュキュアタイプの爪白癬治療薬が出た(もちろん、医療用です)。科研製薬の「クレナフィン(一般名:エフィナコナゾール)」がそれで、1日1回、患部の爪に薬をマニュキュアの要領で塗る。昨年4月には競合品の「ルコナック(一般名:ルリコナゾール)」が佐藤製薬/ポーラファルマから発売された。使用方法は同じで両者とも売り上げ好調のようだ。

爪が完全に生え変わるには1~1.5年が必要なので、治療期間もそれくらいはかかる。ぶ厚い角質への感染例──かかとや爪の白癬の治療は根気と継続。医者によっては内服薬と併用するケースもあるだろう。

● 縮小傾向だが150億円の市場規模 スイッチOTC水虫薬の実力は?

一時期、「300億円市場も目前!」と鼻息が荒かった水虫治療薬のOTC市場だが、多機能の治療薬が相次いで登場した結果、セルフメディケーション派の患者が治ってしまい、今は縮小傾向にある。患者・消費者としては嬉しい限りだがメーカー各社にとっては、まさに痛し痒しといったところ。

医療用医薬品からのスイッチOTCは「アゾール系」と「非アゾール系」に大別される。2002年以降にスイッチ化が進んだ「第3世代抗真菌薬」のスイッチOTCは抗菌力が強い上に、かゆみ止め成分や二次感染対策の抗菌薬を配合した高機能薬が揃っている。

水虫薬の強さは「MIC(最小発育阻止濃度)」という数値で表される。「白癬菌の増殖を抑えるのに、どれくらいの量の薬が必要か」という意味で、数値が0に近いほど抗菌力が強い。市販されているスイッチOTCのうち、MICが最も小さいのはアゾール系のラノコナゾール、非アゾール系では塩酸テルビナフィン、塩酸ブテナフィンなど。

余談だが、アゾール系の最小MIC薬は医療用医薬品のルリコナゾールで、今のところ白癬菌に効く薬としては最強である。足白癬には「ルリコン」シリーズ(ポーラファルマ)があるが、スイッチ化の噂はまだ聞かない。

OTCとしては最強のラノコナゾールを配合した「ピロエースZ」シリーズ(第一三共ヘルスケア)は抗真菌薬と二次感染対策の抗菌薬と抗炎症薬など複数の有効成分とかゆみ止めを配合。液状、軟膏、クリーム剤の3剤型があり、症状に合わせて選択しやすい。ひび割れやジュクジュク型はしみにくい軟膏やクリーム剤が、小水疱型は広範囲に塗りやすいクリーム剤がおすすめだ。

非アゾール系薬剤の塩酸テルビナフィン配合の水虫薬は「ラミシール」シリーズ(ノバルティスファーマ)がおなじみ。高機能化の流れに逆らった有効成分のみの「ラミシールAT」が好評のようだ。もちろん、複数の有効成分を配合したタイプも揃えている。

塩酸ブテナフィンを配合した「ブテナロック」シリーズ(久光製薬)は剤型が豊富で、クリームやジェルのベタつきを嫌がる女性に向けたパウダータイプもある。主成分に加え、抗炎症成分、かゆみ止め4成分、抗菌薬を配合するなど、高機能指向の一番手だろう。

● 受診かセルフメディケーションか 費用対効果を考えると……

市販薬でも治療のポイントは「継続」と「ケチらない」だが、セルフメディケーションの落とし穴はここにある。

チューブに入ったクリーム状の薬の量を測る単位は「FUT」と呼ばれる。Finger tip unitの略で、成人の人差し指の第一関節分の量=1FUTで、およそ0.5g程度。水虫の治療薬の場合、1FUTで片足分だ。完治を目指すには患部から脚の裏にかけて、両足に塗る必要があるため1回2FUTが消費される。10gのチューブが10日でなくならない場合は、ケチっている可能性が大である。チューブを1本使い切ったからといって満足せず、症状が消えても最低3ヵ月間、2本、3本~と続けなければ、再発、悪化の可能性がでてくる。

ちなみに、インターネットの価格比較サイトで検索すると、ラノコナゾール配合薬のクリームタイプ(15g)の値段は1265~2037円(6月中旬検索)と、店舗によって1000円 近く開きがあった。

直近3ヵ月間の平均価格は1758円。ケチらず使うと仮定して最低でも90日分の6本×1758円=1万0548円と1万円以上はかかる計算になる。

案外、皮膚科を受診したほうが、ジェネリック医薬品などをうまく利用して安く済むかもしれない。また水虫とほかの皮膚疾患との鑑別診断が受けられる点もメリットだ。

もし、自分で1ヵ月治療をしても変化がないときは、すみやかに皮膚科を受診すること。

ダイヤモンド・オンライン編集部

参照元 : ダイアモンドオンライン



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