2017年2月1日水曜日

認知症の改善と予防対策

認知症予防・改善に効果的な食事と栄養

2016/12/09

認知症の予防と対策

食生活の乱れや偏った栄養バランスは、生活習慣病を始め、多くの病気の要因になりますが認知症も例外ではありません。そこでドクター監修のもと、若々しい脳のための食事ポイントと、認知症に効果的と言われる栄養素や食品を紹介します。

この記事の監修ドクター

ベスリクリニック 院長 田中伸明先生



がん、脳卒中、動脈硬化、高血圧、糖尿病などの生活習慣病は、食生活の影響が大きいものです。食事の見直しや改善によって症状を抑えられたり、病気の予防にも繋がります。では、認知症も食生活が影響するのでしょうか?

若々しい脳のための食事ポイント

若々しい脳のために注目したい食事のポイントは、栄養バランスのとれた食事を毎日摂ることです。認知症の原因になる高血圧や動脈硬化を防ぐことが、認知症の予防にも効果的と言えます。

さらに細かくしぼって、特に次の3点を押さえておきましょう。

・塩分の摂り過ぎを防ぐ
・コレステロールの摂り過ぎを防ぐ
・抗酸化物質を積極的に摂る

高血圧は動脈硬化の原因となり、認知症を招きやすくします。塩分やコレステロールを大量に摂取していると、認知症の原因になる動脈硬化や脳梗塞を招くリスクが高くなってしまいます。

また、体内で活性酸素が大量に発生すると血液中の悪玉コレステロールを酸化させ、動脈硬化を引き起こしてしまいます。この活性歳素の動きを抑えるのが抗酸化物質です。抗酸化物質を積極的に摂ることは、結果として認知症の予防になると言われています。

認知症に効果的と言われる栄養素や食品

では、具体的にどのような食べ物を摂取したら良いのでしょう。認知症予防・改善に効果が期待できる食品を紹介します。

(1)オリーブオイル

オリーブオイルには「オメガ9系(一価不飽和脂肪酸)」に属するオレイン酸が豊富に含まれています。不飽和脂肪酸は血液中のコレステロールや中性脂肪をコントロールし、サラサラの血液に導く作用があるため、動脈硬化や脳梗塞の予防に効果が期待できます。

また、さらに最近では、エクストラ・バージン・オイルに含まれるオレオカンタールという抗酸化物質が、アルツハイマー型認知症の原因となるβアミロイドを減らす効果があるという報告がされています。

(2)青魚(DHA、EPA)

サバやイワシ、サンマなどの青魚は、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を豊富に含んでいます。DHAにはコレステロールの値を下げる効果が、EPAには血液をサラサラにして血栓を防ぐ効果があるため、認知症の原因となりえる生活習慣病の予防・改善が期待できます。

(3)コリン食

聞き慣れない単語かもしれませんが、コリンというのは「アセチルコリン」という脳内伝達物質で海馬に多く存在しています。アセチルコリンが減ると記憶に障害を及ぼします。

このアセチルコリンの原料になるのがコリンという栄養素で、コリンを含んだ食べ物を摂ることで記憶力が高まると期待されています。コリンは、大豆、納豆、卵、豚のレバー、ニシン、ナタネ、ヒマワリの種などに豊富に含まれています。

(4)野菜や果物、緑茶など

活性酸素に対する抗酸化力を高める抗酸化物質として代表的なのは、ビタミンCやビタミンEの抗酸化ビタミンです。

他にも、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンやトマトに含まれるリコピンなどのカロテノイド、ザクロやブドウに含まれるポリフェノールなどが挙げられます。

さらに緑茶に含まれるカテキンやゴマに含まれるゴマリグナンなども、全てポリフェノールの仲間です。

これらの抗酸化物質はそれぞれが異なる働きをするため、いろいろな食材から摂取することがオススメです。外食が多く野菜不足を感じている方は、フルーツジュースや野菜ジュースなどを飲むことも対策のひとつです。

ただし、フルーツジュースは糖分も多く含むため1日1杯程度に留めてください。

参照元 : ヘルスケア大学


認知症の発症リスクを減らす予防対策

2016/12/09

認知症の予防と対策

年齢を重ねてくると認知症への不安が募りやすいものですが、いくつになっても元気でハツラツとしたお年寄りの方がいらっしゃることも事実です。その差はどこにあるのでしょうか?ドクター監修のもと、認知症の予防について解説します。

この記事の監修ドクター

西條クリニック 院長 西條朋行先生



「最近もの忘れがひどい…」と感じるときに募るのが認知症への不安。現在、85歳以上の2人に1人が認知症になると言われています。そのため、年齢を重ねるごとに親の事や自分の事が心配になります。そんな身近な認知症は防ぐことができるのでしょうか?

認知症の予防は可能?

認知症は大きく分けて「脳血管性認知症」と「アルツハイマー型認知症」の2タイプがあります。どちらの認知症も、確実に改善できる治療法がないこともあり、予防においても「これをすれば発症しない、とは言いきれない」というのが現状です。しかし、認知症を未然に防ぐためにも、日頃から意識して実践できると良いでしょう。

ここではそれぞれについての予防法を紹介します。

(1)脳血管性認知症の予防

脳血管性認知症は、脳梗塞(のうこうそく)など脳の血管が詰まる病気によって起こります。そのため、脳内の血流がスムーズになるように整え、血栓ができないように注意することが大切です。

脳梗塞は生活習慣と深く関係するため、栄養バランスの良い食事や適度な運動を心がけ、高血圧や高脂血症、糖尿病などを防ぐことが脳血管性認知症の予防にも繋がります。

(2)アルツハイマー型認知症の予防

一方のアルツハイマー型認知症は、βアミロイドという異常なタンパク質の蓄積が原因の一つと言われていますが、なぜβアミロイドが溜まるのか、という原因は解明されていません。

しかし、これまでの研究で活性酸素を抑える働きを持つ抗酸化物質がβアミロイドの蓄積を防ぐらしい、というところまでわかってきました。また、脳に適度な刺激を与え脳の動きを活発にすることで神経細胞の死滅を遅らせることができるため、アルツハイマー型認知症の発症を遅らせることに繋がる、と言われています。

認知症の予防対策

認知症の発症リスクを減らすために、具体的にどのようなことをしたら良いのでしょうか?

(1)魚・野菜・果物を多めにしたバランスの良い食事

高血圧や糖尿病、高脂血症を防ぐためには、動脈硬化を防ぐ必要があります。そのためには、栄養バランスのとれた食生活を心がけ、生活習慣病を予防することです。

脂肪やコレステロールの多い食べ物を摂り過ぎないためにも、肉類ばかりに偏らず魚も積極的に食べましょう。

また、現代人は慢性的なビタミン不足と言われています。抗酸化物質のビタミンCやビタミンEを豊富に含んだ野菜や果物も積極的に摂りましょう。

さらに詳しい内容は『認知症予防・改善に効果的な食事と栄養』をご覧ください。

(2)1日30分程度の定期的な運動

適度な運動は、アルツハイマー病の予防に効果的と言われています。といっても、週1回まとめて長時間の運動を行うよりも、1日30分でもいいので毎日適度に身体を動かすことがオススメです。また強制されるのではなく気持ち良く身体を動かすこともポイントです。

散歩、ラジオ体操、筋力トレーニングなど自分の嗜好に合ったものを選びましょう。

さらに詳しい内容は『認知症予防・改善に今日からできる運動療法』をご覧ください。

(3)タバコは我慢、お酒はほどほどに

“タバコは万病のもと”と言われますが、MRIの所見でも喫煙者は「隠れ脳梗塞」が多いと言われるくらい、認知症へのリスクを高めてしまいます。また、抗酸化物質のフラボノイドを多く含む赤ワインは認知症を遅らせる働きがある、などと言われていますが、飲み過ぎは禁物です。

(4)頭をよく使うこと

人とコミュニケーションをとることや、指先や身体を使う趣味、クイズやパズルなど頭の体操は脳に刺激を与え、活性化させます。ストレス解消にも繋がり、認知症の発症や進行を遅らせることが期待されています。これも楽しく行うことが重要で強制的にやらされるのでは逆効果となります。

参照元 : ヘルスケア大学

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