2016年1月13日水曜日

岐阜大工学部の纐纈守教授が発見 オオキンケイギクに抗がん作用

オオキンケイギクに抗がん作用 岐阜大・纐纈教授発見

2015年12月30日(水)9時18分配信



岐阜大工学部の纐纈守教授(54)=天然物化学=の研究グループが、例年5~7月に鮮やかな黄色に咲き誇るオオキンケイギクの花に抗がん作用のある有用物質が含まれていることを突き止めた。県内全域に生育域を拡大している特定外来生物で、纐纈教授は「有効利用により駆除に弾みが付けば」と話している。

研究は2年前に着手。岐阜市や近郊でオオキンケイギクを採取し、花をアルコールに漬けて含有成分を抽出した。さまざまな成分を分離・精製したところフラボノイド系の化合物6種類を確認した。

フラボノイドは黄色い色素として存在する天然の有機化合物で、薬理作用や健康増進効果が報告されている。オオキンケイギクの含有量は刺し身などを飾る食用のキクの約5~6倍、観賞用キクと比べても倍以上あった。

実験では培養したヒトの白血病細胞に各化合物を投与し観察。うち「4―メトキシランセオレチン」を与えた細胞は2日後には約20%に急減した。市販抗がん薬と同等の強い効果で、DNA鎖を切断し細胞死に導いたと考えられるという。

4―メトキシランセオレチンは他ではほとんど報告例のない化合物で、纐纈教授は「オオキンケイギクは希少なフラボノイドの供給源。安全性を確認し、効果を高めて薬にする可能性を見いだしたい。花以外の部位からも役立つ成分を探したい」と語った。

纐纈教授によると、オオキンケイギクから抗がん作用を見いだした研究は、他に例がないという。研究は岐阜大が推進する地域貢献につながる研究プロジェクトに採択されており、学内の成果報告会で発表した。

【オオキンケイギク】 北米原産のキク科の多年草。日本には1880年代に観賞や緑化用で持ち込まれた。一度定着すると在来の野草を駆逐し、景観を一変させるとして外来生物法で栽培や運搬、販売が原則禁じられ、違反すると罰則もある。日本生態学会が生態系などへの影響が特に大きい生物100種を指定した「日本の侵略的外来種ワースト100」にも選ばれている。

参照元 : 岐阜新聞


細胞が2日で20%に減少するのは凄い!この花は、そのまま抗がん薬といえる。

オオキンケイギク(大金鶏菊、学名:Coreopsis lanceolata)はキク科の植物の一種で、黄色い花を咲かせる。北アメリカ原産の宿根草で、日本ではワイルドフラワーに利用されていたが、外来種として野外に定着して問題となり、現在は栽培が禁止されている。



分布
北アメリカを原産地とする。日本、台湾、オーストラリア、ニュージーランド、サウジアラビア、南アメリカなどに移入分布する。

特徴
キバナコスモスによく似ているが、葉の形が異なる(本種は狭倒披針形であるが、キバナコスモスは羽状深裂に似た形)。また、キバナコスモスのほうが花の色が濃い。花期は5 - 7月頃で、黄色の舌状花の先は4-5裂する。道端や河原などに生育する。種子生産量は1平方メートルあたり3000-5000粒といわれている。

外来種問題
日本には1880年代に鑑賞目的で導入された。繁殖力が強く、荒地でも生育できるため、緑化などに利用されてきた。河川敷や道端の一面を美しい黄色の花々で彩る本種は、緑化植物としても観賞植物としても非常に好まれた。

しかし、カワラナデシコなどの在来種に悪影響を与える恐れが指摘され、2006年に外来生物法に基づき特定外来生物として栽培・譲渡・販売・輸出入などが原則禁止された。また、日本生態学会により日本の侵略的外来種ワースト100に選定された。河原植生への本種の侵入がよく注目されるが、低木林や高木林など自然度の高い環境にも侵入・定着が可能だといわれており、河川植生の遷移が進行し森林化しても本種は残存し続けるものと考えられる。

特定外来生物の指定を受けてからは駆除が行われている例もある。本種に限ったことではないが、緑化などの目的で野外に外来種を植えることは自然環境保全上あまり好ましいことではない。

参照元 : wiki/オオキンケイギク

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