肩こり、腰痛、頭痛に効く「指ヨガ」でスッキリ
2013/6/16 6:30
息を吐きながら、手や指の関連部位を押すことで、体を使ったヨガと同様の効果を得ることができるという指ヨガ。どちらか片手でもいいが、左右のうち、より痛みや凝りが強く出るほうをしっかりほぐすと効果的。肩こり、腰痛、頭痛、便秘、冷え・むくみ、不眠、イライラなど、10の不調別に、ヨガ指導者の龍村修さんが考案した指ヨガを紹介しよう。
手も、足裏同様、全身に呼応する部位がある。指ヨガは、それを用いたものだ。しかし、「単なるツボ押しとは異なる。息を吐きながら押して、息を吸いながらゆるめてほしい」と、指ヨガ考案者で、龍村ヨガ研究所の龍村修さんはいう。「指ヨガでは、呼吸と、押す動き、体の各部位への意識という三つを連動させることで、ヨガと同様の効果が得られる」(龍村さん)。
体の硬さや時間に関係なくできるので、手軽に心身を整えられる。ペアでも行いやすい。「実際に不眠で悩んでいる人の手をほぐしたら、リラックスして、たちまち眠りに落ちてしまった例も。介護が必要な家族に行っている人もいる」と龍村さん。
とはいえ、「胃の関連部位に痛みがあるからといって、胃が悪いのでは? などと心配する必要はない。ただ働きが落ちている可能性があるので、ほぐしてほしい」と、龍村さんはアドバイスする。基本的に片手だけでもかまわないが、両手で試して、違いを感じながら行おう。
■左手と全身の相関はこうなっている
(図版:三弓素青)
上は左手の手のひら(右図)と甲(左図)。そそれぞれ全身と呼応する部分を記載した、相関図となっている。手のひらが体の正面を、手の甲が体の背面を表している。左右の手では場所が異なる。右手のひらは左手の甲に重ねると分かりやすい。たとえば、右手の小指は、右脚を表す。中指は、中央にあるため、左右の手とも同じとなる。
~指ヨガとは~
ヨガ指導者の龍村修さんが「高麗手指鍼」の相関図をもとに、30 年のヨガでの実績と融合させて編み出したのが「指ヨガ」。「深く息を吐きながら手や指の関連部位を刺激し、息を吸いながら緩める。脳に刺激を与え、ヨガと同様に血行促進や諸症状の緩和、自律神経のバランスを整えるなどの効果が期待できる」と龍村さん。
【1】 「首こり」
→中指の第一、第二関節の間をほぐす
首の関連部位は中指の第一関節から第二関節の間。息を吐きながら、左右にねじり、ほぐす。左右の手とも同じ。手の甲側からもんだりこすったりして、丁寧にほぐしていこう。
【2】 「肩こり」
→人差し指と薬指の付け根をもむ
人差し指と薬指の付け根のあたりが、肩の関連部位。「肩こりの原因の一つである肩周辺のゆがみを整えるためには、この部分をもむのがいい」(龍村さん)。関節の内側、外側、指の間などを押して、痛いところを集中的に。
【3】 「腰の凝り・腰痛」
→手の甲の手首近くをほぐす
手の甲の真ん中から手首までが、腰の関連部位。背骨周辺が痛い場合は、中指の骨の両側を。腰の外側が痛い場合は、親指と人差し指の根元や、薬指と小指の根元あたりをほぐして。
【4】 「背中の凝り」
→手の甲の真ん中より上を指圧
中指が背骨の関連部位なので、第二関節から第三関節付近、さらに手の甲の真ん中までを指圧。左手では、人差し指の付け根から下は背骨の右側、薬指の付け根から下は背骨の左側に当たる。骨に近い部分を押すと効果的。
【5】 「頭痛」
→中指の先を下から上へ指圧
中指の第一関節付近とその上の指先が頭の関連部位。爪が後頭部に当たる。中指の第一関節下から爪の方向へ押し上げるように丁寧に指圧していく。「頭部の気(エネルギー)の巡りを良くする」(龍村さん)。
【6】 「ひざの痛み」
→親指の第二関節をグリグリ
ひざの痛みには、右足は左手の親指、左足は右手の親指を刺激。親指の付け根のまわりをぐるっと押して、痛いところをほぐす。背中と腰、ひざは関連するので、中指回しや腰の関連部位の刺激を合わせて行って。
【7】 「便秘」
→手のひらを一周押して
手のひら全体がおなかの関連部位。その中心をおへそと考え、そこから9つのブロックに分ける。まず真ん中を押してから、左下から円を描くように右回りに順番に指圧し、特に硬いところを丁寧に。右手も向きは同じ。
【8】 「疲れ目」
→中指のはらをほぐして 中指の指紋部分が顔面に当たる。指紋の渦の中心が鼻と考え、そのやや上が目の関連部位。中指の先を、反対の手の親指で指圧。「目が疲れている人は首もこっている。中指を回して首のこりを取ってから行うと効果的」(龍村さん)。
【9】 「イライラ・不眠」
→手のひらをギュッと押す
「イライラしたり、眠れないときは、自律神経のバランスが崩れている」(龍村さん)。中指回しとともに、へそと丹田に相応するポイントを指圧する。それぞれのポイントを、息を吐きながら10秒かけてゆっくりと押していく。
【10】 「冷え・むくみ」
→指をこすって温めて
全身の相関図を見ながら、冷えている部分をこすって血行を促す。脚が冷えている場合は、親指と小指全体を、手のひら側と手の甲側の両方からこする。うっすらと赤くなるくらいを目安とすると、体も温まってくる。
この人に聞きました
龍村 修さん
龍村ヨガ研究所所長。早稲田大学文学部卒業後、沖正弘師に師事。沖ヨガ修道場長を経て、94年に独立。龍村ヨガ研究所を設立し、日本をはじめ、海外でも幅広く指導を行う。著書に『龍村式指ヨガ健康法』(日貿出版社)など多数。
(ライター 永井紗耶子)
[日経BPムック「キレイになる! どんどん若返るストレッチ&ヨガ」の記事を基に再構成]
[参考] 日経ヘルス編「キレイになる! どんどん若返るストレッチ&ヨガ」では「太りにくい体を保つストレッチ」「ストレスを消し、若さを取り戻すストレッチ」「アンチエイジングヨガ」「下腹ポッコリ解消ヨガ」など、ヨガとストレッチの101メソッドを掲載した保存版。
参照元 : 日本経済新聞
テレビ番組で紹介された、ある肩こり体操が効きすぎてスゴいと話題になっています。それは「ニューストレッチプログラム(あべこべ体操)」。たった3つの動きをするだけで、確かに首のあたりが変わります!
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2013/6/16 6:30
息を吐きながら、手や指の関連部位を押すことで、体を使ったヨガと同様の効果を得ることができるという指ヨガ。どちらか片手でもいいが、左右のうち、より痛みや凝りが強く出るほうをしっかりほぐすと効果的。肩こり、腰痛、頭痛、便秘、冷え・むくみ、不眠、イライラなど、10の不調別に、ヨガ指導者の龍村修さんが考案した指ヨガを紹介しよう。
手も、足裏同様、全身に呼応する部位がある。指ヨガは、それを用いたものだ。しかし、「単なるツボ押しとは異なる。息を吐きながら押して、息を吸いながらゆるめてほしい」と、指ヨガ考案者で、龍村ヨガ研究所の龍村修さんはいう。「指ヨガでは、呼吸と、押す動き、体の各部位への意識という三つを連動させることで、ヨガと同様の効果が得られる」(龍村さん)。
体の硬さや時間に関係なくできるので、手軽に心身を整えられる。ペアでも行いやすい。「実際に不眠で悩んでいる人の手をほぐしたら、リラックスして、たちまち眠りに落ちてしまった例も。介護が必要な家族に行っている人もいる」と龍村さん。
とはいえ、「胃の関連部位に痛みがあるからといって、胃が悪いのでは? などと心配する必要はない。ただ働きが落ちている可能性があるので、ほぐしてほしい」と、龍村さんはアドバイスする。基本的に片手だけでもかまわないが、両手で試して、違いを感じながら行おう。
■左手と全身の相関はこうなっている
(図版:三弓素青)
上は左手の手のひら(右図)と甲(左図)。そそれぞれ全身と呼応する部分を記載した、相関図となっている。手のひらが体の正面を、手の甲が体の背面を表している。左右の手では場所が異なる。右手のひらは左手の甲に重ねると分かりやすい。たとえば、右手の小指は、右脚を表す。中指は、中央にあるため、左右の手とも同じとなる。
~指ヨガとは~
ヨガ指導者の龍村修さんが「高麗手指鍼」の相関図をもとに、30 年のヨガでの実績と融合させて編み出したのが「指ヨガ」。「深く息を吐きながら手や指の関連部位を刺激し、息を吸いながら緩める。脳に刺激を与え、ヨガと同様に血行促進や諸症状の緩和、自律神経のバランスを整えるなどの効果が期待できる」と龍村さん。
【1】 「首こり」
→中指の第一、第二関節の間をほぐす
首の関連部位は中指の第一関節から第二関節の間。息を吐きながら、左右にねじり、ほぐす。左右の手とも同じ。手の甲側からもんだりこすったりして、丁寧にほぐしていこう。
【2】 「肩こり」
→人差し指と薬指の付け根をもむ
人差し指と薬指の付け根のあたりが、肩の関連部位。「肩こりの原因の一つである肩周辺のゆがみを整えるためには、この部分をもむのがいい」(龍村さん)。関節の内側、外側、指の間などを押して、痛いところを集中的に。
【3】 「腰の凝り・腰痛」
→手の甲の手首近くをほぐす
手の甲の真ん中から手首までが、腰の関連部位。背骨周辺が痛い場合は、中指の骨の両側を。腰の外側が痛い場合は、親指と人差し指の根元や、薬指と小指の根元あたりをほぐして。
【4】 「背中の凝り」
→手の甲の真ん中より上を指圧
中指が背骨の関連部位なので、第二関節から第三関節付近、さらに手の甲の真ん中までを指圧。左手では、人差し指の付け根から下は背骨の右側、薬指の付け根から下は背骨の左側に当たる。骨に近い部分を押すと効果的。
【5】 「頭痛」
→中指の先を下から上へ指圧
中指の第一関節付近とその上の指先が頭の関連部位。爪が後頭部に当たる。中指の第一関節下から爪の方向へ押し上げるように丁寧に指圧していく。「頭部の気(エネルギー)の巡りを良くする」(龍村さん)。
【6】 「ひざの痛み」
→親指の第二関節をグリグリ
ひざの痛みには、右足は左手の親指、左足は右手の親指を刺激。親指の付け根のまわりをぐるっと押して、痛いところをほぐす。背中と腰、ひざは関連するので、中指回しや腰の関連部位の刺激を合わせて行って。
【7】 「便秘」
→手のひらを一周押して
手のひら全体がおなかの関連部位。その中心をおへそと考え、そこから9つのブロックに分ける。まず真ん中を押してから、左下から円を描くように右回りに順番に指圧し、特に硬いところを丁寧に。右手も向きは同じ。
【8】 「疲れ目」
→中指のはらをほぐして 中指の指紋部分が顔面に当たる。指紋の渦の中心が鼻と考え、そのやや上が目の関連部位。中指の先を、反対の手の親指で指圧。「目が疲れている人は首もこっている。中指を回して首のこりを取ってから行うと効果的」(龍村さん)。
【9】 「イライラ・不眠」
→手のひらをギュッと押す
「イライラしたり、眠れないときは、自律神経のバランスが崩れている」(龍村さん)。中指回しとともに、へそと丹田に相応するポイントを指圧する。それぞれのポイントを、息を吐きながら10秒かけてゆっくりと押していく。
【10】 「冷え・むくみ」
→指をこすって温めて
全身の相関図を見ながら、冷えている部分をこすって血行を促す。脚が冷えている場合は、親指と小指全体を、手のひら側と手の甲側の両方からこする。うっすらと赤くなるくらいを目安とすると、体も温まってくる。
この人に聞きました
龍村 修さん
龍村ヨガ研究所所長。早稲田大学文学部卒業後、沖正弘師に師事。沖ヨガ修道場長を経て、94年に独立。龍村ヨガ研究所を設立し、日本をはじめ、海外でも幅広く指導を行う。著書に『龍村式指ヨガ健康法』(日貿出版社)など多数。
(ライター 永井紗耶子)
[日経BPムック「キレイになる! どんどん若返るストレッチ&ヨガ」の記事を基に再構成]
[参考] 日経ヘルス編「キレイになる! どんどん若返るストレッチ&ヨガ」では「太りにくい体を保つストレッチ」「ストレスを消し、若さを取り戻すストレッチ」「アンチエイジングヨガ」「下腹ポッコリ解消ヨガ」など、ヨガとストレッチの101メソッドを掲載した保存版。
参照元 : 日本経済新聞
テレビ番組で紹介された、ある肩こり体操が効きすぎてスゴいと話題になっています。それは「ニューストレッチプログラム(あべこべ体操)」。たった3つの動きをするだけで、確かに首のあたりが変わります!
会仕事中やテレビを見ながら、いすに座ったままできるストレッチをご紹介。仕事で疲れたお尻や太ももをほぐしましょう。
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