2017年12月27日水曜日

【詐欺インチキ】大阪には『ぼったくりゲーセン』が沢山ある!絶対に取れないクレーンゲーム

被害額は見当つかず “絶対取れないクレーンゲーム”騙しの手口

2017/12/26 17:00



絶対に景品が取れないように設定したクレーンゲーム機で、客から代金をダマし取っていた事件。大阪府警は24日、大阪市の運営会社「アミューズメントトラスト」の社員、佃明典容疑者(30)を詐欺の疑いで逮捕した。これで逮捕者は同社社長の大平剛史容疑者(33)を含め、7人になった。

佃容疑者は大平容疑者の指示で客引きマニュアルを作成。被害を訴えにくい旅行客を狙い、「利用客がどこから来たか確認」「3回分の無料券を渡して遊ばせる」「客が帰ろうとしたら景品を上乗せして引き留める」と記した文書を全店舗に配布していた。店舗は道頓堀をはじめ、フィギュアの店が集まる日本橋、串カツ屋が軒を連ねる新世界、ターミナルの難波、京都の新京極にあり、最初から旅行客が多い地域を狙って店を構えたようだ。

店舗の看板は「プリクラ」になっていて、旅行の記念にプリクラ撮影したり、入店しただけの観光客に「タダ券を3枚差し上げます。欲しい景品をあげますよ。何がいいですか」と声を掛け、誘い込んでいたという。店内にはボタン操作でカッターの刃を移動させ、ひもを切って景品を落とすものや、棒を穴に入れるゲーム機などが数種類あった。店員が簡単に取れる手本を見せ、客が利用しようとすると、設定を切り替えていた。景品はセグウェイや家庭用ゲーム機、タブレット端末のほか、買えば3万円もする入手困難なアニメのフィギュアなどが何体も展示されていた。

■2日間で165万円いかれた客も

「なかなか景品が取れずにやめようとすると、店員が『もうちょっとやったら取れるのに。今やめたらもったいない』とあおる。最初は500円ですが、失敗が続くと『元を取らないと』『今までの景品を全部あげるので』『取って帰って欲しいから、もっと簡単なゲーム機にしましょう』『簡単に取れるから料金が高いんです』と言って、1000円、2000円、3000円、1万円とより高価な景品のゲームにかえていく。客は元を取ろうと必死になり、気がつくと数万円、数十万円をぼったくられている。手持ちの金が尽きると、ATMに案内したり、消費者金融で借りさせていました」(捜査事情通)

それにしても、そんなに簡単に景品を取れないよう、設定を切り替えられるものなのか。

「景品はそれなりの値段がしますから、毎回、成功されると商売になりません。そこで10回、30回、50回連続で取れない設定にできるようになっている。やろうと思えば誰でも設定できるのです。もともとクレーンゲーム自体が取れるか取れないか分からないものですから、ぼったくりとか詐欺といっても立証が難しい。そういう意味では、なかなか被害を訴えることができなかったようです。そこに付け込んだわけですから巧妙です。クレーンゲームをする意思のない人まで巻き込んでいるため、かなり悪質です」(前出の捜査事情通)

被害者は10~40代までで、全国16都府県に及ぶ。今年8月から100件以上の被害相談が府警に寄せられ、2015年以降、少なくとも36人が計600万円の被害に遭っている。中には2日間で165万円もいかれた客もいるそうだ。府警は5店舗から現金4400万円を押収したが、被害を申し出ていない分を含めたら、その額は見当もつかないという。

「大阪には『ぼったくりゲーセン』がたくさんある」と、噂になっていた。

参照元 : 日刊ゲンダイ


【特集】絶対取れないクレーンゲーム 摘発前に潜入取材

2017/12/25(月) 18:50配信



高額の商品がもらえるとうたいながら、絶対に景品が取れないようにゲーム機の設定を変えていたとして経営者ら7人が逮捕された事件。摘発前にMBSの取材班が潜入していました。

30万円以上つぎ込んだ被害女性

23日の大阪・ミナミ。クリスマスで賑わう繁華街に大勢の警察官の姿が…

「時刻は午前11時半です。大阪府警の捜査員が道頓堀のゲームセンターに家宅捜索に入ります」(記者)

同じ時刻、京都の繁華街・新京極でも…

「新京極の商店街にあるゲームセンターに大阪府警が家宅捜索に入ります」(記者)

警察は大阪や京都にある同じ系列のゲームセンター5店舗を一斉に捜索。運営会社の社長・大平剛史容疑者(33)ら7人を「詐欺」の疑いで逮捕しました。クレーンゲームで「高額商品がもらえる」とうたいながら、絶対に景品が取れないようゲーム機の設定を変えていた疑いがもたれています。一体、どんなゲーム機だったのでしょうか。取材班は被害者に話を聞きました。

「ほぼ全財産を使い果たした状態です」(被害に遭った女性・22歳)

2017年10月、愛知県から大阪へ旅行に来ていたという女性はゲームに30万円以上をつぎこみましたが、ひとつも景品を取ることができなかったといいます。

「次々と景品が追加されていくんですよ。非売品のグッズとか、手に入れられないようなゲーム機とか。自分たちも欲しいし、ここまでお金かけたなら取りたいなと思って」(愛知県に住む22歳女性)

取材班が潜入



12月11日、取材班が問題のゲームセンターへ行ってみると…1人の男性店員が1枚の紙きれを手渡してきました。

「チケット良かったら(どうぞ)、1回分の料金で3回できるチケット、クレーンゲームの。上にあるやつとかも景品なので、もし欲しかったら言ってもらえたら。対象外のところもどうにかするので」(男性店員)

多くの被害が申告されているというこのゲーム機。クレーンの先についた棒を指定の穴にうまく入れることができれば、景品をもらうことができます。その景品はというと…「高額景品」です。

店員が勧めてきたのは約3万円の電動立ち乗り二輪車。実は「クレーンゲームの景品は小売価格800円以下のもの」という決まりがあるため、このような高価な景品はそもそも違法です。

「(自分たちの)忘年会予定のやつで、(もともとは)景品じゃないんやけど。最悪、俺が自腹を切って同じもの買ってくるから」(男性店員)

高額な景品がもらえると話し、記者のそばから離れようとしない店員。ゲームの料金はというと…

「料金的には若干高くて1000円する」(男性店員)

なんと1回の料金1000円。毎回、店員に現金を手渡すよう求められました。なんだかとっても怪しい気がしますが、とにかく挑戦です。腕に覚えあり、のはずでしたが…何度やってもうまくいきません。すると…

「ちょっと1回。ざっくり僕がやってみましょうか?」(男性店員)

店員は慣れた手つきで簡単に成功する様子を披露して見せました。記者も再度挑戦しますが…

「あ!入ったんちゃう?これ。うわー惜しい惜しい!次いけるでしょう」(男性店員)

やっぱりダメ。何度挑戦してもうまくいかなかったため、諦めて帰ろうとすると…

「ちょっとだけ妥協しましょうか?ちょっとだけ。Bの穴1回の条件は変えられないので、Cの穴2回でもいいです。Cの穴はめっちゃ広いんですよ」(男性店員)

これまでは大・中・小のうち「中」の穴に棒が入れば景品がもらえるというルールだったのですが、突然、大きな穴に2回入ればOKにするという店員。これならイケそうな気がしたのですが…またも失敗。今度こそあきらめて店を出ようとしたその時…

「アップルウォッチ。最新のやつです」(別の男性店員)

別の店員が現れ、4万円もする「アップル・ウォッチ」など景品を次々と追加してきました。この時点で景品の総額は8万円相当。店員は「成功すれば追加した景品すべてをゲットできる」とあおりますが、結局、ゲームを成功することはできませんでした

毎回ボタンを押す店員



本当に成功した人はいるのか。聞いてみると…

(記者)「(景品を)取れている人はいるんですか?」
(店員)「マイメロのぬいぐるみ2つ取れている」
(記者)「みんな、いくらくらいかけている?」
(店員)「ピンきりです。本当に早い人は最初の無料券で取れる」

ところが、店員の動きをよく見ていると、ゲーム開始の直前に毎回、台の下にあるボタンのようなものを操作しています。このボタンは、一体?不正をしているのではないかと尋ねると…



(記者)「変なことはしてないですよね?」
(店員)「本当に、ここのサービスっていうボタンを押しているだけです」

従業員全員容疑認める「社長の指示でやった」

警察はほとんどのクレーンゲーム機で景品が取れないように設定を変えていた疑いがあるとみています。これまでに100人以上の利用者が被害を訴えていて、その大半が10万円以上を騙し取られたと話しているということです。警察に任意同行を求められ、逮捕直前の社長を直撃すると…

Q.クレーンゲーム絶対取れない?
「・・・」(任意同行される 大平剛史容疑者)
Q.被害を訴えている方がたくさんいるが?
「・・・」
Q.何か一言?
「・・・」

質問に答えることなく、警察車両の方へと向かう運営会社の社長。調べに対して「不正操作や絶対に取れるという接客を指示したことはありません」と容疑を否認していますが、逮捕された従業員は全員容疑を認め、「社長の指示でやった」「騙しのマニュアルを作った」などと供述しているということです。

参照元 : MBSニュース





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