2016年5月19日木曜日

お腹の底から笑うと、心も体も元気になる “笑い”がNK細胞を活性化して 体の免疫力をアップする!

“笑い”がもたらす 健康効果



お腹の底から笑うと、心も体も元気になった気がしませんか?

実際、”笑い”が心や体に良いということは医学的に実証されつつあり、最近では病気の予防や治療においても注目を浴びています。

そこで”笑い”と免疫力の関係に詳しいすばるクリニック院長の伊丹仁朗先生に”笑い”の健康効果とその仕組みについてうかがい、笑うことで健康になるコツを教えていただきました。

“笑い”がNK細胞を活性化して 体の免疫力をアップする!

あまり知られていませんが、若くて健康な人の体にも1日3000~5000個ものがん細胞が発生しています。

これらのがん細胞や体内に侵入するウイルスなど、体に悪影響を及ぼす物質を退治しているのが、リンパ球の一種であるナチュラルキラー(NK)細胞です。

人間の体内にはNK細胞が50億個もあり、その働きが活発だとがんや感染症にかかりにくくなると言われています。

私たちが笑うと、免疫のコントロール機能をつかさどっている間脳に興奮が伝わり、情報伝達物質の神経ペプチドが活発に生産されます。

“笑い”が発端となって作られた”善玉”の神経ペプチドは、血液やリンパ液を通じて体中に流れ出し、NK細胞の表面に付着し、NK細胞を活性化します。その結果、がん細胞やウイルスなどの病気のもとを次々と攻撃するので、免疫力が高まるというわけです。

逆に、悲しみやストレスなどマイナスの情報を受け取ると、NK細胞の働きは鈍くなり免疫力もパワーダウンしてしまいます。

ただ、免疫力は強ければよいものではありません。リウマチや膠原病など自己免疫疾患と呼ばれる病気は、免疫システムが体に悪い影響のある物質だけでなく自分自身の体まで攻撃することで引き起こされます。

実験を行ったところ、”笑い”にはこうした免疫システム全体のバランスを整える効果があることも明らかとなりました。つまり大いに笑えば、がんやウイルスに対する抵抗力が高まり、同時に免疫異常の改善にも繋がるのです。

20~62歳の男女18名に、約3時間漫才や喜劇などで大いに笑う体験をさせ、直前と直後に採血し、ナチュラルキラー細胞の働きの度合い(NK活性)を調査した。

直前の値が基準値(正常範囲)より低かった5人は、笑いの体験後に全員の値が上昇。
直前が基準値だった5人は、直後の検査で全員が範囲内でも特に高い数値を示している。
直前の値が基準値より高かった8人は、全員が基準値以上をキープ。

結果的に、平均レベル以下の数値だった人は、笑いの体験によって軒並みNK活性が上昇し、その変化はがん治療に使われる免疫療法薬の投与による上昇速度より、はるかに速かった。



血行促進や記憶力アップ… “笑い”のプラス効果はいろいろ

笑うと免疫力が高まるだけでなく、ほかにも体にさまざまな良い効果をもたらすことがわかっています。

(1)脳の働きが活性化
脳の海馬は、新しいことを学習するときに働く器官。笑うとその容量が増えて、記憶力がアップします。また、”笑い”によって脳波のなかでもアルファ波が増えて脳がリラックスするほか、意志や理性をつかさどる大脳新皮質に流れる血液量が増加するため、脳の働きが活発になります。

(2)血行促進
思いきり笑ったときの呼吸は、深呼吸や腹式呼吸と同じような状態。体内に酸素がたくさん取り込まれるため、血のめぐりがよくなって新陳代謝も活発になります。 (3)自律神経のバランスが整う
自律神経には、体を緊張モードにする交感神経とリラックスモードにする副交感神経があり、両者のバランスが崩れると体調不良の原因となります。通常起きている間は交感神経が優位になっていますが、笑うと副交感神経が優位になるので、交感神経とのスイッチが頻繁に切り替わることになり、自律神経のバランスが整います。

(4)筋力アップ
笑っているときは心拍数や血圧が上がり、呼吸が活発となって酸素の消費量も増え、いわば”内臓の体操”の状態。静かに過ごすより笑っているほうが、カロリーの消費量が多くなります。さらに、大笑いするとお腹や頬が痛くなるように、腹筋、横隔膜、肋間筋、顔の表情筋などをよく動かすので、多少ながら筋力を鍛えることにもなります。

(5)幸福感と鎮痛作用
笑うと脳内ホルモンであるエンドルフィンが分泌されます。この物質は幸福感をもたらすほか、”ランナーズハイ”の要因ともいわれ、モルヒネの数倍の鎮静作用で痛みを軽減します。

日常生活で”笑い”のもとを 探しながら、プラス志向に

いくら体に良いからといっても、意識して笑うのはなかなか難しいもの。テレビのお笑い番組やコメディ映画を観るのも、限りがあります。

“笑える毎日”のコツは、日ごろから自分でおもしろい話を考えて周囲の人に話し、一緒に楽しむこと。

そのためには常に”笑い”のネタ探しが必要なので、胸の内の不安や心配ごとより外の世界へと注意が向いてきます。やがて人を笑わせることに快感まで覚えるようになれば、前向きな気持ち、喜びがさらに健康にプラス効果をもたらすでしょう。

中でも自分や身内の失敗談、短所などは笑い話になりやすく、なにか失敗したりや嫌なことがあっても、「これは使える」と思えばいつまでもくよくよと考えなくなります。意識して周りの出来事を観察すれば、日常生活や仕事の中にも意外なほどネタはたくさん見つかるものです。

NK細胞を元気にする 日ごろの心得7か条

NK細胞の働きを活発にしてがんやウイルスに強い体を保つには、日常でいくつかの心がけが必要。NK細胞はストレスによって弱まり、うつ状態ではかなり悪影響を受けてしまいます。まずは以下のことを心がけましょう。

1.毎日7~8時間の睡眠をとる
2.心身両面の過度なストレスや疲労を避ける
3.心配や不安、悲しみはなるべく短い時間で乗り越える
4.憂うつ感が長く続く場合は、早めに専門医に相談する

一方、NK細胞を強くするためには、楽しく笑うだけでなく以下のような方法がおすすめです。

■ 適度な運動を毎日、少なくとも週3回続ける
もっとも効果的な運動の目安は、毎日約30分、少し速いと思えるくらいのスピードでウォーキングを。過労となるほどの激しい運動は、かえってマイナスに。

■ 自分の好きなことを見つけて熱中する
たとえば、カラオケ好きな人が熱唱するとNK細胞が一気に活性化します。ところが、歌が苦手な人のNK活性は逆に弱まってしまったという実験結果も。好きなことに打ち込むときの集中力がカギとなります。

■ とくにおもしろいことがなくても、笑顔を心がける
NK細胞の働きが弱い人や基準値の人は、作り笑顔を続けた後にNK細胞が活性化するという実験結果が出ています。”表情はいつも笑顔で”が、免疫力アップに効果的です。

参照元 : サワイ健康推進課


健康に笑いが一番、クスリは二番

笑う門には福来たる!

笑うとガン細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)が活性化するため、免疫力が高まります。落語でもバラエティ番組でも、友達との会話でもとにかく笑う機会を増やすことが大切です。

昔から「笑う門には福来たる」の通り、難しい理屈抜きにお腹を抱えて笑っていると、病気のほうも遠ざかっていきます。

近年、さまざまな研究によって「笑いが健康にいい」影響を与えることが明らかになってきています。

'92年「日本心身医学会」によれば、生活習慣病患者を被験者として行った調査で、喜劇を見て大笑いした後には、病気への抵抗力を示す免疫機能が向上することが分かっています。

'82年アメリカの医師らにより「笑い療法研究会」が発足し、この研究によれば、笑いが免疫機能を活性化させるだけでなく、鎮痛作用をもつ脳内モルヒネを増加させたり、自律神経の働きを安定させる効果があるとしています。

こうした流れの中、笑いを医療に取り入れようという動きは徐々に活発化しています。人間は、笑うと脳から癒し系のホルモンと、活力が湧くホルモンが同時に出てくるのです。

笑いは相反する作用のあるものを同時に働かせ、脳細胞のバランスを整える不思議な力があるといいます。

このように語るのは、脳の専門医でありながら、桂 前治という高座名をもつ、今は亡き故中島英雄博士です。中央群馬脳神経外科病院の理事長を務めるかたわら、月に一度「病院寄席」を開いて、高座にのぼり、近所の人たちや患者たちを相手に、真打ち顔負けの落語を披露していました。

中島先生は、患者の協力を得て、落語を聞く前と後での様々の脳機能の変化を調査し、脳の部位別血流量の変化や、α波とβ波の増減など、これまで明らかにされていなかった笑いの好影響を数値化し、公表されています。こちらの『脳を活性化する「笑い」の力』中島英雄著で詳しく紹介されています。

笑いの力で治療!

笑うことで、病気の治療に好影響を及ぼすことを世界に知らしめたのは、米国の署名な評論誌の元編集長のノーマン・カズンズさんです。

彼は、'64年(S39年)に強直性脊椎炎という難病にかかり、激しい痛みで全く動けなくなりました。医師からは、治る確率は500分の1だと言われたそうです。

しかし、彼はあきらめず、前向きな感情を持てば免疫力が高まるのではないかと考え、ユーモア本や喜劇映画を見て、大笑いをして過ごしました。すると、痛みが和らぎ、やがて、難病を克服してしまったのです。これが契機となり、米国では多くの病院が笑いを取り入れています。

日本でも近年、笑いの効果が研究されるようになっています。有名なのは、'91年(H2年)に大阪ミナミの演芸場で行われた実験です。ガン患者を含む19人に吉本新喜劇を3時間見て大笑いをしてもらい、その前後でナチュラルキラー細胞(リンパ球の中にあってガン細胞を直接攻撃する細胞)の活性度を調べたのです。

その結果、最初から低かった人、基準内だった人のいずれもが、活性度が上昇しました。つまり、笑いはガンに対する抵抗力を高めることが判明したのです。

その後の研究によると、わずか5分笑うことでナチュラルキラー細胞は活性化することが分かったのです。一方、注射で活性化させようとすると3日もかかるそうです。このように、前向きに明るく笑って過ごせば、ガンに打ち勝つ可能性が高まるというこです。

笑いの3大効果!

1.免疫力が向上すること
2.運動こうがあること。30秒笑うと、3分間散歩したと同じ程度の効果
3.脳の働きが活性化される

笑うと脳が元気になり、やる気が出てストレスも緩和されます。思考力も向上するので、認知症予防にもなります。『笑いは神様が下さった万能薬』なのです。

笑った後は、α波もβ波も同時に増えた人が多く、相反する働きが同時に起こることが分かっています。適度なβ波が出現すると、人間の脳はやる気が出て活性化します。

つまり、笑うと脳内では、リラックスと活性化という両極の作用を持つホルモンが同時に出るのです。癒しと活性化という正反対の役割をもつものが、どちらも体にとって大事な要素を同時に補ってくれているのです。

さらに、笑うと左脳・右脳ともに血流量が増えることも明らかになっています。ちなみに、右脳は、感覚的部分、左脳は言語や理論を司る働きをするところです。

笑いは感覚的なものなので、右脳の血流が増えると考えられますが、落語で笑うには、話を理解する必要があるため、左脳をより多く使っているのです。

笑いが、脳の知的活動に及ぼす影響を調べるため、笑いの前後で血糖値、脳波や血流の変化、知能テストなどを行った報告があります。その内容は、以下でご覧になれます。

笑いは、もともと精神的な安堵感がないと生まれません。だから、人は、安心感や信頼感がそこにないと笑おうと思っても笑えないのです。笑わせる前に相手の心に飛び込んで信頼を得ることも大切です。

また、笑いの質も関係します。バラエティ番組のように軽い笑いだと、逆に自分はこんなに辛いのにそんなことで笑えるかと逆効果になりかねません。笑いは、面白いだけではなく、人間愛や癒しにつながるものまで理解して初めて、癒しにつながる笑いを引き出すことができるのでしょう。

現在、いろんな悩みでストレスを抱え、年間3万人もの人が自殺している世の中です。笑うことで、少しでも心が和らぎ、ストレスが軽減されてくれば活力も上がってきます。

人間、笑えるうちは花。笑えるうちは大丈夫です。「健康に笑いが一番、クスリは二番」。笑いの力で、多くの人が救われ、元気になられることが願いです。

笑えなくなったら、人間の特権を放棄したということであり、犬や猫とかわりありません。大いに笑って、自分もまわりも明るく元気になりたいものです。

一人でもできる「笑いヨガ」!



笑いヨガは、「笑いの体操」と「ヨガの呼吸法」を組み合わせた運動法です。 笑いが健康に良いことは、知られています。

またコミュニケーションの潤滑油としても、人間関係を豊かなものにしてくれます。何より笑っていると、気分がよくなり、元気になります。

運動する時間がない方、体力に自信がない方、、一緒に笑う相手がいないという人でも笑えてしまいます。運動効果で心身ともにリフレッシュでき、毎日が豊かなものに感じられます。

笑いヨガは、インドでは笑いヨガクラブとして公園や海岸等で行われている非営利の活動です。日本で言えばラジオ体操のようなもので、毎朝時間になったら地域の人が集まってきて、一緒に笑いヨガをやっています。

'95年にインド人医師のカタリア博士がたった5人で始めたこの活動ですが、現在では全世界65カ国に広がっています。

笑いのある人生を選ぶ方は、笑いヨガを体験してみてください。 日本笑いヨガ協会は、笑いヨガの効果を最小限の負担で誰でもが得られるよう、全国で活動しています。

ガン克服のための生活習慣

●ストレス

●ありがとう

●がんばらない

●睡眠

●笑い

●不平不満を言わない

参照元 : がんを克服するための新常識

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