その疲れ目は、パソコンの設定次第で軽減できる!? いますぐ実践したい対応策
2016/12/12
毎日パソコンの前でお仕事しているみなさん。目の奥までズーンと来る疲れ、頭の奥までしびれるような疲れを感じている人も多いかと思います。疲れ目を放置しておくと視力の低下、将来の目の病気につながる危険はもちろん、肩コリ、首コリ、不眠、倦怠感などにつながるリスクも高まります。
では、どんな予防策をとればいいでしょうか? それは、なぜパソコン仕事は目が疲れるのかを理解すれば自ずとわかります。目のことなら何でも相談に乗ってくれる眼科医の大高功先生に教えてもらいました。
パソコンの画面が明るすぎることが疲れ目の原因
どうしてパソコン仕事をしていると目がこんなに疲れるのか? ご説明します。たとえば本を読むとき、明るいほうが読みやすいけれども、明るすぎると目が疲れますよね? 実は人の目は、まぶしいと疲れるようにできているのです。
太陽がまぶしいとき、照明がまぶしいとき、人は目を細めたり、ギュッと閉じたりします。このとき、瞳を閉じるのに筋肉を使います。「瞳孔括約筋」という筋肉です。これをギュッと緊張させると瞳が閉じます。瞳を開くときのほうが筋肉を使うように思われますが、逆なのです。人は死ぬと瞳孔が開くでしょう? 瞳孔括約筋がゆるんでしまっているからです。
パソコンの画面はかなり明るいので、パソコン仕事をしていると、瞳が閉じっぱなしになります。瞳孔括約筋も使いっぱなしです。つまり疲れ目の疲れとは何かというと、瞳孔括約筋の使い過ぎなのです。体の他の筋肉も使いすぎると筋肉痛になりますね。瞳孔括約筋も筋肉痛になって疲れるというわけです。
パソコン、スマホ、テレビ、どれも画面から光を発しています。みなさん、もう慣れすぎて、あまり気づかないだけで、実はかなりまぶしいものです。画面全体が光っているんですから。
ですから、疲れ目の一番の対策は、パソコンの画面を暗くすること。照度設定の画面を開いてできるだけ暗く設定しましょう。スマホも同じです。
小さい字にピントを合わせるのも目が疲れる
パソコン仕事で目が疲れる原因には、もうひとつの筋肉が関係しています。
みなさんはパソコンを体からどれくらい離して置いていますか? 30センチ? 50センチ? いずれにしろけっこう近いと思います。この近さが目のもうひとつの筋肉に負担をかけています。「毛様体筋」という筋肉です。
毛様体筋の働きを説明しましょう。目の中でカメラのレンズのような役割をしているのが水晶体、つまり瞳です。私たちは物を見るとき、この水晶体を厚くしたり薄くしたりしてピントを合わせているのですが、水晶体の厚さ調整に関係しているのが毛様体筋です。
近くのものを見るときは水晶体を厚くします。そのため毛様体筋がギュッと緊張(収縮)します。パソコン仕事はモニターが近い上に、小さな字を読むことも多いですから、毛様体筋はずっとギュッと緊張しているわけです。これが疲れ目のもうひとつの原因です。
では対策は? 簡単です。パソコンおよびモニターをなるべく離しておきましょう。とは言っても限界がありますね。ノートパソコンならがんばっても腕の長さ分しか離せません。
パソコンの特性上、どうしても目は疲れます。瞳孔括約筋と毛様体筋、このふたつの筋肉に負担をかけない使い方はありません。対策を整理すると2点。
1.モニターを暗くすることと
2.なるべく遠くに置くこと
そしてもうひとつ。PCメガネを使うことをおすすめします。PCメガネの選び方については次回、ご説明しましょう。
大高功 横浜相鉄ビル眼科医院院長。多くの目の手術を手がける「眼外科医」。どんな小さな症状にも応じ、原因をつきとめ治療する名医として知られる。
参照元 : suits-woman
パソコン仕事中のすべての働き女子へ、PC用メガネの選び方
2016/12/19(月) 18:01配信
前回、パソコン仕事による疲れ目の軽減策をご紹介しました。対策はもうひとつ、あります。PC用メガネです。どんなメガネがよいのか? 前回に引き続き、目のことならなんでも相談に乗ってくれる大高功先生に教えてもらいました。
疲れ目軽減するならサングラスでもいい
パソコン仕事で目が疲れる理由のひとつは、モニターがまぶしすぎることです。まぶしいと、人は瞳を閉じて目に入ってくる光の量を減らそうとしますが、瞳を閉じるときに使う瞳孔括約筋の使い過ぎが疲れ目の原因です……というところまで前回お話しました。
さて、まぶしいとき、みなさんはどうしますか? 真夏、外に出るとき、何をかけますか? サングラスですよね。パソコンもまぶしいのですから何か眼鏡をかければいいのです。
どういうメガネが疲れ目対策に効果的なのか、ご説明します。人間が見ることのできる光は7色あります。赤、だいだい、黄、緑、青、藍色、紫で、これらを可視光線といいます。たとえば、この7色全部の光量の半分ずつをカットしてもかなり眩しさをカットすることができます。しかし、そのためにはレンズの色はかなり濃いものになります。それはすなわち、みなさんがおそらくお持ちの、普通の黒いサングラスです。極端な話、普通の黒いサングラスがいちばんまぶしくなくて、パソコンやスマホを使うときにかけると、目がものすごく楽になります。プライベートでパソコンを使うとき、ぜひ試してみてください。
とはいえ、オフィスで黒いサングラスをかけて仕事するわけにはいかないでしょう。接客もできません。
そういうわけで、PC用メガネの出番となるわけです。
ブルーライトをカットする黄色いメガネ
次に、新たにPC用メガネの買うときの注意点です。眩しさを軽減できれば何色でもいいのですが、何色がいちばん良いかというと黄色です。理由は、ブルーライトをカットできる色が黄色だからです。
ブルーライトが目によくないという話は聞いたことがあるかと思います。パソコンやスマホ、液晶テレビのモニターなどから多く放射されている、文字通り青い光です。何がよくないのかというと、これを大量に浴びていると網膜を傷めてしまう危険性があるのです。
だからPC用メガネは、ブルーライトを効率よくカットできて、結果として、まぶしさの原因となる可視光線をある程度カットできる黄色いレンズがおすすめなのです。黄色ならオフィスの中でもさほど違和感なく使えるでしょう。
PC用メガネには、ブルーライトカット率40%~50%などと表示されています。この場合も、レンズの色は濃い、すなわちカット率が高い方がまぶしさをより軽減できます。ちなみに、紫外線カットについては今時のメガネにはほとんど標準装備されているので、あまり気にしなくてよいでしょう。
今、パソコンやスマホでこのページを読んでくれている疲れ目女子のあなた、対策はこの3つ。
1.パソコン画面(モニター)の照度を落としましょう。
2.パソコンのモニターをなるべく遠くに置きましょう。
3.黄色いレンズのPC用メガネ、状況が許すならもっと濃い普通のサングラスをかけましょう。
疲れ目の改善は、スマホ老眼、将来の目の病気などのリスクを軽減します。ぜひ実行してみてください。
(教えてくれた人/大高功 横浜相鉄ビル眼科医院院長)
多くの目の手術を手がける「眼外科医」。どんな小さな症状にも応じ、原因をつきとめ治療する名医として知られる。
参照元 : Suits-woman.jp
2016/12/12
毎日パソコンの前でお仕事しているみなさん。目の奥までズーンと来る疲れ、頭の奥までしびれるような疲れを感じている人も多いかと思います。疲れ目を放置しておくと視力の低下、将来の目の病気につながる危険はもちろん、肩コリ、首コリ、不眠、倦怠感などにつながるリスクも高まります。
では、どんな予防策をとればいいでしょうか? それは、なぜパソコン仕事は目が疲れるのかを理解すれば自ずとわかります。目のことなら何でも相談に乗ってくれる眼科医の大高功先生に教えてもらいました。
パソコンの画面が明るすぎることが疲れ目の原因
どうしてパソコン仕事をしていると目がこんなに疲れるのか? ご説明します。たとえば本を読むとき、明るいほうが読みやすいけれども、明るすぎると目が疲れますよね? 実は人の目は、まぶしいと疲れるようにできているのです。
太陽がまぶしいとき、照明がまぶしいとき、人は目を細めたり、ギュッと閉じたりします。このとき、瞳を閉じるのに筋肉を使います。「瞳孔括約筋」という筋肉です。これをギュッと緊張させると瞳が閉じます。瞳を開くときのほうが筋肉を使うように思われますが、逆なのです。人は死ぬと瞳孔が開くでしょう? 瞳孔括約筋がゆるんでしまっているからです。
パソコンの画面はかなり明るいので、パソコン仕事をしていると、瞳が閉じっぱなしになります。瞳孔括約筋も使いっぱなしです。つまり疲れ目の疲れとは何かというと、瞳孔括約筋の使い過ぎなのです。体の他の筋肉も使いすぎると筋肉痛になりますね。瞳孔括約筋も筋肉痛になって疲れるというわけです。
パソコン、スマホ、テレビ、どれも画面から光を発しています。みなさん、もう慣れすぎて、あまり気づかないだけで、実はかなりまぶしいものです。画面全体が光っているんですから。
ですから、疲れ目の一番の対策は、パソコンの画面を暗くすること。照度設定の画面を開いてできるだけ暗く設定しましょう。スマホも同じです。
小さい字にピントを合わせるのも目が疲れる
パソコン仕事で目が疲れる原因には、もうひとつの筋肉が関係しています。
みなさんはパソコンを体からどれくらい離して置いていますか? 30センチ? 50センチ? いずれにしろけっこう近いと思います。この近さが目のもうひとつの筋肉に負担をかけています。「毛様体筋」という筋肉です。
毛様体筋の働きを説明しましょう。目の中でカメラのレンズのような役割をしているのが水晶体、つまり瞳です。私たちは物を見るとき、この水晶体を厚くしたり薄くしたりしてピントを合わせているのですが、水晶体の厚さ調整に関係しているのが毛様体筋です。
近くのものを見るときは水晶体を厚くします。そのため毛様体筋がギュッと緊張(収縮)します。パソコン仕事はモニターが近い上に、小さな字を読むことも多いですから、毛様体筋はずっとギュッと緊張しているわけです。これが疲れ目のもうひとつの原因です。
では対策は? 簡単です。パソコンおよびモニターをなるべく離しておきましょう。とは言っても限界がありますね。ノートパソコンならがんばっても腕の長さ分しか離せません。
パソコンの特性上、どうしても目は疲れます。瞳孔括約筋と毛様体筋、このふたつの筋肉に負担をかけない使い方はありません。対策を整理すると2点。
1.モニターを暗くすることと
2.なるべく遠くに置くこと
そしてもうひとつ。PCメガネを使うことをおすすめします。PCメガネの選び方については次回、ご説明しましょう。
大高功 横浜相鉄ビル眼科医院院長。多くの目の手術を手がける「眼外科医」。どんな小さな症状にも応じ、原因をつきとめ治療する名医として知られる。
参照元 : suits-woman
パソコン仕事中のすべての働き女子へ、PC用メガネの選び方
2016/12/19(月) 18:01配信
前回、パソコン仕事による疲れ目の軽減策をご紹介しました。対策はもうひとつ、あります。PC用メガネです。どんなメガネがよいのか? 前回に引き続き、目のことならなんでも相談に乗ってくれる大高功先生に教えてもらいました。
疲れ目軽減するならサングラスでもいい
パソコン仕事で目が疲れる理由のひとつは、モニターがまぶしすぎることです。まぶしいと、人は瞳を閉じて目に入ってくる光の量を減らそうとしますが、瞳を閉じるときに使う瞳孔括約筋の使い過ぎが疲れ目の原因です……というところまで前回お話しました。
さて、まぶしいとき、みなさんはどうしますか? 真夏、外に出るとき、何をかけますか? サングラスですよね。パソコンもまぶしいのですから何か眼鏡をかければいいのです。
どういうメガネが疲れ目対策に効果的なのか、ご説明します。人間が見ることのできる光は7色あります。赤、だいだい、黄、緑、青、藍色、紫で、これらを可視光線といいます。たとえば、この7色全部の光量の半分ずつをカットしてもかなり眩しさをカットすることができます。しかし、そのためにはレンズの色はかなり濃いものになります。それはすなわち、みなさんがおそらくお持ちの、普通の黒いサングラスです。極端な話、普通の黒いサングラスがいちばんまぶしくなくて、パソコンやスマホを使うときにかけると、目がものすごく楽になります。プライベートでパソコンを使うとき、ぜひ試してみてください。
とはいえ、オフィスで黒いサングラスをかけて仕事するわけにはいかないでしょう。接客もできません。
そういうわけで、PC用メガネの出番となるわけです。
ブルーライトをカットする黄色いメガネ
次に、新たにPC用メガネの買うときの注意点です。眩しさを軽減できれば何色でもいいのですが、何色がいちばん良いかというと黄色です。理由は、ブルーライトをカットできる色が黄色だからです。
ブルーライトが目によくないという話は聞いたことがあるかと思います。パソコンやスマホ、液晶テレビのモニターなどから多く放射されている、文字通り青い光です。何がよくないのかというと、これを大量に浴びていると網膜を傷めてしまう危険性があるのです。
だからPC用メガネは、ブルーライトを効率よくカットできて、結果として、まぶしさの原因となる可視光線をある程度カットできる黄色いレンズがおすすめなのです。黄色ならオフィスの中でもさほど違和感なく使えるでしょう。
PC用メガネには、ブルーライトカット率40%~50%などと表示されています。この場合も、レンズの色は濃い、すなわちカット率が高い方がまぶしさをより軽減できます。ちなみに、紫外線カットについては今時のメガネにはほとんど標準装備されているので、あまり気にしなくてよいでしょう。
今、パソコンやスマホでこのページを読んでくれている疲れ目女子のあなた、対策はこの3つ。
1.パソコン画面(モニター)の照度を落としましょう。
2.パソコンのモニターをなるべく遠くに置きましょう。
3.黄色いレンズのPC用メガネ、状況が許すならもっと濃い普通のサングラスをかけましょう。
疲れ目の改善は、スマホ老眼、将来の目の病気などのリスクを軽減します。ぜひ実行してみてください。
(教えてくれた人/大高功 横浜相鉄ビル眼科医院院長)
多くの目の手術を手がける「眼外科医」。どんな小さな症状にも応じ、原因をつきとめ治療する名医として知られる。
参照元 : Suits-woman.jp
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